RCP アプリケーションの製品構成ファイルからのビルド

PDE ビルドには、製品構成ファイルから完全な RCP アプリケーションをビルドするためのインフラストラクチャーが備わっています。このようなビルドに必要なセットアップの大半は、PDE ビルドに用意されているテンプレート build.properties にいくつか変更を加えることで実行できます。以下のセクションでは、製品ファイルが参照するすべてのプラグインとフィーチャー (ビルド用も事前ビルド用も) が既にローカル・ディスクで使用可能になっているという前提で、単純な製品ビルドのセットアップを中心に説明します。

基本セットアップ

ビルドのセットアップの最初のステップは、ビルドを実行するディレクトリーを作成することです。このディレクトリーはビルド・ディレクトリー と呼ばれ、ビルドするプラグインやフィーチャーはもちろん、生成される成果物もすべて、このディレクトリーに入ります。次に、プラグインとフィーチャーを、それぞれ「plugins」サブディレクトリーと「features」サブディレクトリーにコピーします。製品構成ファイルは、これらの plugins/features のいずれかにあることになっています。

ビルドのセットアップの 2 つ目のステップは、org.eclipse.pde.build/templates/headless-build からビルド構成ディレクトリー (また、構成ディレクトリー とも呼ばれる) となる新規ディレクトリーにテンプレート build.properties ファイルをコピーすることです。コピーした build.properties ファイルを編集して、以下のプロパティーを設定します。

ディレクトリー構造の概要

<buildDirectory>/
plugins/
pluginToBuildA
pluginToBuildB
myProduct.product
...
features/
featureToBuild
...

<buildConfiguration>/
build.properties

<baseLocation>
plugins/
org.eclipse.core.runtime
org.eclipse.ui
...
features/
org.eclipse.rcp
org.eclipse.platform.launchers
...

ビルドの実行

ビルドを実行するには、org.elipse.ant.core.antRunner アプリケーションを使用します。このアプリケーションで Eclipse を呼び出してビルドを実行する場合、コマンド行で次の 2 つの引数を設定する必要があります。
以下のコマンドを使用して antRunner アプリケーションを実行します。
java -jar <eclipseInstall>/startup.jar -application org.eclipse.ant.core.antRunner -buildfile <<eclipseInstall>/plugins/org.eclipse.pde.build_<version>/scripts/productBuild/productBuild.xml> -Dbuilder=<path to the build configuration folder>

拡張シナリオ

このセットアップでは、製品構成ファイルで指定したプラグインまたはフィーチャーを含むフィーチャーがユーザーに見えることなく生成されます。   ここで生成されたフィーチャーが、今度は、標準フィーチャーを基にしたヘッドレス・ビルドの駆動に使用されます。ビルドのこれ以上のカスタマイズ (つまりリポジトリーからの取り出し) が必要な場合の詳細は、『拡張 PDE ビルドのトピック』を参照してください。