フィーチャーのビルド

PDE ビルドは、フィーチャーのビルドを自動化するインフラストラクチャーを備えています。このようなビルドに必要なセットアップの大半は、PDE ビルドに用意されているテンプレート build.properties にいくつか変更を加えることで実行できます。以下のセクションでは、ビルドされているフィーチャーから参照されるすべてのプラグインおよびフィーチャー (to-build および pre-built の両方) がディスクにおいて既にローカルに使用可能であると仮定して、単純なビルドのセットアップに焦点を当てて説明します。

基本セットアップ

ビルドのセットアップの最初のステップは、ビルドを実行するディレクトリーを作成することです。このディレクトリーはビルド・ディレクトリー と呼ばれ、ビルドするプラグインやフィーチャーはもちろん、生成される成果物もすべて、このディレクトリーに入ります。次に、プラグインとフィーチャーを、それぞれ「plugins」サブディレクトリーと「features」サブディレクトリーにコピーします。フィーチャー・フォルダーには、ビルドされているフィーチャーが含まれていると想定します。

ビルドのセットアップの 2 つ目のステップは、org.eclipse.pde.build/templates/headless-build からビルド構成ディレクトリー (または、構成ディレクトリー とも呼ばれる) となる新規ディレクトリーにテンプレート build.properties ファイルをコピーすることです。コピーした build.properties ファイルを編集して、以下のプロパティーを設定します。

ビルドされる対象の制御: allElements.xml

org.eclipse.pde.build/templates/headless-build からユーザーの構成ディレクトリーに allElements.xml ファイルをコピーします。これは、ユーザーがビルドしているフィーチャーを PDE に通知するファイルです。   このファイルは 2 種類のターゲットを含みます。ビルドされているフィーチャーを指定する allElementsDelegator、および個々の構成をアセンブルするために呼び出されるアセンブル・ターゲットです。   org.foo.Feature と名付けられたフィーチャーの allElementsDelegator は以下のとおりです。
 	<target name="allElementsDelegator">
<ant antfile="${genericTargets}" target="${target}">
<property name="type" value="feature" />
<property name="id" value="org.foo.Feature" />
</ant>
</target>
アセンブル・ターゲットにより、各構成ごとに最終アーカイブの名前を制御できます。   ビルドしている各構成に対して 1 つのターゲットが必要です。   例えば、 Windows 用に org.foo.Feature をビルドする場合 (configs が win32、win32、x86 に設定される場合) は、以下のターゲットが必要です。
<!--Target for assembling  os=win32, ws=win32, arch=x86 -->
<target name="assemble.org.foo.Feature.win32.win32.x86">
<ant antfile="${assembleScriptName}" dir="${buildDirectory}/">
</target>
プラットフォーム独立の構成をビルドする場合 (configs が設定されないか、または *,*,* に設定される場合) は、以下のようなターゲットが必要になります。
<!--The platform independent assemble target-->
<target name="assemble.org.foo.Feature">
<ant antfile="${assembleScriptName}" dir="${buildDirectory}"/>
</target>

ビルドの実行

ビルドを実行するには、org.elipse.ant.core.antRunner アプリケーションを使用します。このアプリケーションで Eclipse を呼び出してビルドを実行する場合、コマンド行で次の 2 つの引数を設定する必要があります。
以下のコマンドを使用して、antRunner アプリケーションを実行します。
java -jar <eclipseInstall>/startup.jar -application org.eclipse.ant.core.antRunner -buildfile <<eclipseInstall>/plugins/org.eclipse.pde.build_<version>/scripts/build.xml> -Dbuilder=<ビルド構成フォルダーへのパス>
ビルドが完了すると、I.TestBuild と名付けられたフォルダーのビルド・ディレクトリーで結果を取得できます (buildLabel プロパティーを設定して、この名前を構成できます)。

拡張シナリオ

リポジトリーからの取り出しなど、ビルドのカスタマイズが更に必要な場合、詳しくは、『拡張 PDE ビルドのトピック』を参照してください。