リンケージ・エディターの起動

リンケージ・エディターは、指定されたオブジェクト・ファイルをリンク・エディットして、 1 つの実行可能ファイルを作成します。 -E、-P、-c、-S、-qsyntaxonly、または -# のコンパイラー・オプションの 1 つを指定しない限り、呼び出しコマンドの 1 つを指定してコンパイラーを起動すると、自動的にリンケージ・エディターが呼び出されます。

入力ファイル
オブジェクト・ファイルおよびライブラリー・ファイルは、リンケージ・エディターの入力データとして使用できます。オブジェクト・ファイルには、サフィックス .o が必要です (例えば year.o)。静的ライブラリー・ファイル名には、サフィックス .a が付きます (例えば libold.a)。動的ライブラリー・ファイル名には、サフィックス .so が付きます (例えば libold.so)。

出力ファイル
リンケージ・エディターは、実行可能ファイル を生成して、そのファイルを現行ディレクトリーに入れます。実行可能ファイルのデフォルト名は a.out です。実行可能ファイルに明示的に名前を付けるには、コンパイラー呼び出しコマンドで -o file_name オプションを使用します。 file_name は、実行可能ファイルに指定する名前です。例えば、myfile.c をコンパイルし、myfile という名の実行可能ファイルを生成するには、次を入力します。
xlc myfile.c -o myfile
-qmkshrobj オプションを使用して、共用ライブラリーを作成する場合、作成される共用オブジェクトは .so ファイル名拡張子を持ちます。

ld コマンドによって、明示的にリンケージ・エディターを起動することができます。コンパイラー呼び出しコマンドは、リンケージ・エディター・オプションをいくつか設定して、標準ファイルを実行可能出力にリンクします (デフォルト)。多くの場合、コンパイラー呼び出しコマンドの 1 つを使用して、オブジェクト・ファイルをリンク・エディットするようにしてください。

注:
オブジェクト・ファイルのリンク・エディット時には、 ld コマンドの -e オプションを使用しないでください。実行可能出力のデフォルト・エントリー・ポイントは、__start です。 -e フラグを指定してこのラベルを変更すると、エラーの原因となる可能性があります。

関連概念

コンパイラー・モード

関連タスク

コンパイラー・オプションの指定
コンパイラーの起動

関連参照

コンパイラーのコマンド行オプション
メッセージ重大度レベルとコンパイラー応答
付録 C, XL C/C++ 内のライブラリー IBM Copyright 2003