式と演算子

式は、計算を指定する演算子、オペランド、および区切り子のシーケンスです。式に含まれて いる演算子と、それらの演算子が使われるコンテキストに基づいて式の評価が行われます。式の結果、値が生じ、副次作用が生じる場合があります。副次作用 とは、実行環境の状態における変化のことです。

ISO C と ISO C++ は、実行シーケンスにおいて、直前の評価のすべて の副次作用が完了して、以降の評価での副次作用が発生しなくなるポイントを把握します。このような時点を 評価順序点 と呼びます。スカラー・オブジェクトの変更 は、連続する評価順序点の間で一度のみ行うことができます。それ以外の方法で変更を行うと、結 果は未定義なものとなります。評価順序点は、次の状況のように、より大きな式の一部ではない式がすべて完了すると生じます。

用語 full 式 は、初期化指定子、式ステートメント、return ステートメントの式、および条件、反復、または switch 文の制御式のことを意味する場合があります。これには、for ステートメントの各式が含まれます。

C++ C++ の演算子は、クラス型のオペランドに適用されるときに、 異なる動作を行うように定義できます。 これは演算子の多重定義 と呼ばれます。 本章では、多重定義されない演算子の振る舞いについて説明します。

関連参照

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