本書には、IBM XL C/C++ Advanced Edition V7.0 for Linux のインストールに関する大切な情報が収められています。この製品をインストールする前によくお読みください。 CD-ROM に収められている README ファイルを必ずご参照ください。このファイルには製品の最新情報が収録されています。製品をインストールした後、vacpp_path/vacpp/7.0 ディレクトリーにある README ファイルを参照してください。
以下のパッケージが CD に収録されています。
rpm を使用して、これらのファイルセットを参照してください。
必要な XL C/C++ V7.0 パッケージ | |
パッケージ名 | パッケージの説明 |
---|---|
xlsmp.msg.rte | SMP ランタイム・メッセージ |
xlsmp.rte | SMP ランタイム動的ライブラリー |
xlsmp.lib | SMP ランタイム静的ライブラリー |
xlmass.lib | IBM(R) Mathematical Acceleration Subsystem (MASS) ライブラリー |
vac.lic | XL C/C++ V7.0 ライセンス |
vacpp.rte | C++ ランタイム環境 |
vacpp.rte.lnk | C++ ランタイム環境のリンク |
vac.lib | C コンパイラー・ライブラリー |
vac.cmp | C コンパイラー |
vacpp.lib | C++ コンパイラー・ライブラリー |
vacpp.cmp | C++ コンパイラー |
vacpp.samples | XL C/C++ V7.0 サンプル |
vacpp.help | XL C/C++ V7.0 ドキュメンテーション |
IBM XL C/C++ Advanced Edition V7.0 for Linux のインストールでは、Linux(TM) パッケージをインストールするための標準ツールである Red Hat Package Manager (RPM) を使用します。RPM はオペレーティング・システムに添付されています。
以下のハイレベルの手順を行う必要があります。
Linux ディストリビューションにサポートされるハードウェア・システム | |
Linux ディストリビューション | ハードウェア・システム |
---|---|
RHEL3 U3, RHEL4, SLES9 | 次のうちいずれか 1 つ:
|
Y-HPC | 次のうちいずれか 1 つ:
|
XL C/C++ V7.0 をインストールするには、root ユーザー・アクセスが必要です。
このセクションの表に、コンパイラーをインストールする前にインストールしておかなければならない GCC およびオペレーティング・システム・パッケージをリストします。
必要な GCC および RHEL3 U3 オペレーティング・システム・パッケージ | |
パッケージ名 | バージョン要件 |
gcc | 3.2.3 |
gcc-c++ | 3.2.3 |
glibc-devel | 2.3.2 |
libstdc++-devel | 3.2.3 |
必要な GCC および RHEL4 オペレーティング・システム・パッケージ | |
パッケージ名 | バージョン要件 |
gcc | 3.4.3 |
gcc-c++ | 3.4.3 |
glibc-devel | 2.3.4 |
libstdc++-devel | 3.4.3 |
libgcj | 3.4.3 |
必要な GCC および SLES9 オペレーティング・システム・パッケージ | |
パッケージ名 | バージョン要件 |
gcc | 3.3.3 |
gcc-c++ | 3.3.3 |
gcc-64bit | 9 |
glibc-devel-64bit | 9 |
libstdc++-devel-64bit | 9 |
java2 | 1.3.1 |
java2-jre | 1.3.1 |
必要な GCC および Y-HPC オペレーティング・システム・パッケージ | |
パッケージ名 | バージョン要件 |
gcc | 3.3.3 |
gcc-ppc32 | 3.3.3 |
gcc-c++ | 3.3.3 |
libgcj | 3.3.3 |
以下のコマンドを使用して、必要なパッケージがインストール済みであることを検査することができます。
rpm -qa | grep package_name
例えば、gcc-c++ がインストール済みであるかどうかを確認するには、gcc-c++ パッケージを次のように照会します。
rpm -qa | grep gcc-c++
gcc-c++ バージョン 3.3.3 がインストール済みであると、以下の出力と同様の結果が出されます。
gcc-c++-3.3.3-43.24
例外: RHEL3 U3 および RHEL4 では、32 ビットおよび 64 ビットの glibc-devel と libstdc++-devel のパッケージが両方とも必要です。コンパイラーをインストールする前に、これらのパッケージがインストール済みであることを確認するには、エラー: 32 ビットまたは 64 ビット GCC のロケーションを判別できません (RHEL3 U3、 RHEL4)にある手順に従ってください。
表 7 に、製品のインストールには必要ありませんが、特定のタスクのサポートに必要なプログラムおよびパッケージをリストします。
特定のタスクをサポートするパッケージ | ||
タスク | 前提条件 RPM パッケージ | 照会 |
---|---|---|
必要: vac_configure を使用するコンパイラーの構成 | perl | rpm -qf /usr/bin/perl |
オプション: コンパイラーとともにパッケージされたドキュメンテーションの使用 | Web ブラウザーおよび PDF ビューアーをサポートするグラフィカルなデスクトップ環境 (K Desktop Environment や Gnome など) のための RPM パッケージ。 |
rpm -q mozilla rpm -q kdebase3 rpm -q xpdf |
XL C/C++ V7.0 パッケージには、約 100 MB のハード・ディスク・スペースが必要です。この容量には、オプションのサンプルおよびドキュメンテーションが含まれます。
次のコマンドを使用して、デフォルトのインストール・ロケーションへのコンパイラーのインストールに使用できるスペース量を判別してください。
df -h /opt
このセクションでは、XL C/C++ V7.0 コンパイラーをインストールするさまざまな方法について説明します。
RPM パッケージをインストールした後に、new_install または、vac_configure のいずれかを実行して、コンパイラーを構成する必要があります。 コンパイラーの構成を参照してください。
表 8 に、サポートされるすべての Linux ディストリビューションのパッケージおよびその前提条件を示します。
XL C/C++ V7.0 パッケージおよびその前提条件 | |||
パッケージ名 | 前提条件 | 説明 | 再配置 |
---|---|---|---|
xlsmp.msg.rte | なし | SMP ランタイム・メッセージ | すべての SMP パッケージは、同じロケーションにインストールすること。 |
xlsmp.rte |
xlsmp.msg.rte | SMP ランタイム動的ライブラリー | |
xlsmp.lib |
xlsmp.msg.rte xlsmp.rte | SMP ランタイム静的ライブラリー | |
xlmass.lib | なし | IBM Mathematical Acceleration Subsystem (MASS) ライブラリー | 任意のロケーション |
vac.lic | なし | XL C/C++ V7.0 ライセンス | 任意のロケーション |
vacpp.rte | なし | C/C++ ランタイム環境 | すべての C/C++ ランタイム関連パッケージは同じロケーションにインストールすること。 |
vacpp.rte.lnk |
vacpp.rte | C/C++ ランタイムのリンク | |
vac.cmp |
vac.lib vac.lic xlmass.lib xlsmp.lib xlsmp.msg.rte xlsmp.rte | C コンパイラー | すべての C/C++ コンパイラーおよびライブラリー・パッケージは、同じロケーションにインストールすること。 |
vac.lib | なし | C コンパイラー・ライブラリー | |
vacpp.cmp |
vac.cmp vac.lib vac.lic vacpp.lib vacpp.rte vacpp.rte.lnk xlmass.lib xlsmp.lib xlsmp.msg.rte xlsmp.rte | C++ コンパイラー | |
vacpp.lib | なし | C++ コンパイラー・ライブラリー | |
vacpp.samples | なし | サンプル・プログラム | 任意のロケーション (オプション)。 |
vacpp.help | なし。 | HTML および PDF 形式のマニュアル・ページおよびコンパイラー資料 | 任意のロケーション (オプション)。 |
現行作業ディレクトリーに、XL C/C++ V7.0 のすべての RPM パッケージが格納されていて、それ以外の RPM パッケージが入っていない場合は、単一のコマンドを使用して XL C/C++ V7.0 をインストールすることができます。
rpm -ivh *.rpm
rpm -ivh *.rpm --prefix relocation_path
ここで relocation_path は、製品ファイルのロケーションです。
現行作業ディレクトリーに、XL C/C++ V7.0 RPM パッケージに加えて RPM パッケージが格納されている場合は、XL C/C++ V7.0 RPM パッケージを個別にインストールしなくてはなりません。パッケージを個別にインストールする際の依存関係エラーを避けるため、デフォルト・インストールの例または非デフォルト・インストールの例で説明されているインストールの順序に従う必要があります。
rpm -ivh package_name-V.R.M-F.arch.rpm
rpm -ivh package_name-V.R.M-F.arch.rpm --prefix relocation_path
XL C/C++ V7.0 をデフォルトのロケーションである /opt/ibmcmp にインストールする場合は、以下のコマンドを実行します。XL C/C++ V7.0 の RHEL3 U3 または RHEL4 へのインストール中の依存関係エラーを避けるため、以下のコマンドを所定の順序で実行します。
rpm -ivh xlsmp.msg.rte-1.5.1-0.ppc64pseries.rpm rpm -ivh xlsmp.rte-1.5.1-0.ppc64pseries.rpm rpm -ivh xlsmp.lib-1.5.1-0.ppc64pseries.rpm rpm -ivh xlmass.lib-4.1.1-0.ppc64pseries.rpm rpm -ivh vac.lic-7.0.1-0.ppc64pseries.rpm rpm -ivh vac.lib-7.0.1-0.ppc64pseries.rpm rpm -ivh vac.cmp-7.0.1-0.ppc64pseries.rpm rpm -ivh vacpp.rte-7.0.1-0.ppc64pseries.rpm rpm -ivh vacpp.rte.lnk-7.0.1-0.ppc64pseries.rpm rpm -ivh vacpp.lib-7.0.1-0.ppc64pseries.rpm rpm -ivh vacpp.cmp-7.0.1-0.ppc64pseries.rpm
サンプル・プログラムおよび製品資料パッケージには、他の RPM パッケージとの依存関係がないため、以下のコマンドを使用して任意の順序でインストールできます。
rpm -ivh vacpp.help-7.0.1-0.ppc64pseries.rpm rpm -ivh vacpp.samples-7.0.1-0.ppc64pseries.rpm
XL C/C++ V7.0 をデフォルトのロケーションである /opt/ibmcmp にインストールする場合は、以下のコマンドを実行します。XL C/C++ V7.0 の SLES9 または Y-HPC へのインストール中の依存関係エラーを避けるため、以下のコマンドを所定の順序で実行します。
rpm -ivh xlsmp.msg.rte-1.5.1-0.ppc64.rpm rpm -ivh xlsmp.rte-1.5.1-0.ppc64.rpm rpm -ivh xlsmp.lib-1.5.1-0.ppc64.rpm rpm -ivh xlmass.lib-4.1.1-0.ppc64.rpm rpm -ivh vac.lic-7.0.1-0.ppc64.rpm rpm -ivh vac.lib-7.0.1-0.ppc64.rpm rpm -ivh vac.cmp-7.0.1-0.ppc64.rpm rpm -ivh vacpp.rte-7.0.1-0.ppc64.rpm rpm -ivh vacpp.rte.lnk-7.0.1-0.ppc64.rpm rpm -ivh vacpp.lib-7.0.1-0.ppc64.rpm rpm -ivh vacpp.cmp-7.0.1-0.ppc64.rpm
サンプル・プログラムおよび製品資料パッケージには他の RPM パッケージとの依存関係がないため、以下のコマンドを使用して任意の順序でインストールできます。
rpm -ivh vacpp.help-7.0.1-0.ppc64.rpm rpm -ivh vacpp.samples-7.0.1-0.ppc64.rpm
このセクションの例では、一緒にインストールされるべきパッケージのグループごとに、別々のディレクトリーがあります。表 8 に、これらのパッケージ・グループをリストします。これらのディレクトリーそれぞれを示す変数は、以下のとおりです。
XL C/C++ V7.0 の RHEL3 U3 または RHEL4 へのインストール中の依存関係エラーを避けるため、以下のコマンドを所定の順序で実行します。
rpm -ivh xlsmp.msg.rte-1.5.1-0.ppc64pseries.rpm --prefix smprt_path rpm -ivh xlsmp.rte-1.5.1-0.ppc64pseries.rpm --prefix smprt_path rpm -ivh xlsmp.lib-1.5.1-0.ppc64pseries.rpm --prefix smprt_path rpm -ivh xlmass.lib-4.1.1-0.ppc64pseries.rpm --prefix xlmass_path rpm -ivh vac.lic-7.0.1-0.ppc64pseries.rpm --prefix vaclic_path rpm -ivh vac.lib-7.0.1-0.ppc64pseries.rpm --prefix vacpp_path rpm -ivh vac.cmp-7.0.1-0.ppc64pseries.rpm --prefix vacpp_path rpm -ivh vacpp.rte-7.0.1-0.ppc64pseries.rpm --prefix vacpprt_path rpm -ivh vacpp.rte.lnk-7.0.1-0.ppc64pseries.rpm --prefix vacpprt_path rpm -ivh vacpp.lib-7.0.1-0.ppc64pseries.rpm --prefix vacpp_path rpm -ivh vacpp.cmp-7.0.1-0.ppc64pseries.rpm --prefix vacpp_path
サンプル・プログラムおよび製品資料パッケージには、他の RPM パッケージとの依存関係がないため、以下のコマンドを使用して任意の順序でインストールできます。
rpm -ivh vacpp.help-7.0.1-0.ppc64pseries.rpm --prefix vacppdoc_path rpm -ivh vacpp.samples-7.0.1-0.ppc64pseries.rpm --prefix vacppsmpls_path
XL C/C++ V7.0 の SLES9 または Y-HPC へのインストール中の依存関係エラーを避けるため、以下のコマンドを所定の順序で実行します。
rpm -ivh xlsmp.msg.rte-1.5.1-0.ppc64.rpm --prefix smprt_path rpm -ivh xlsmp.rte-1.5.1-0.ppc64.rpm --prefix smprt_path rpm -ivh xlsmp.lib-1.5.1-0.ppc64.rpm --prefix smprt_path rpm -ivh xlmass.lib-4.1.1-0.ppc64.rpm --prefix xlmass_path rpm -ivh vac.lic-7.0.1-0.ppc64.rpm --prefix vaclic_path rpm -ivh vac.lib-7.0.1-0.ppc64.rpm --prefix vacpp_path rpm -ivh vac.cmp-7.0.1-0.ppc64.rpm --prefix vacpp_path rpm -ivh vacpp.rte-7.0.1-0.ppc64.rpm --prefix vacpprt_path rpm -ivh vacpp.rte.lnk-7.0.1-0.ppc64.rpm --prefix vacpprt_path rpm -ivh vacpp.lib-7.0.1-0.ppc64.rpm --prefix vacpp_path rpm -ivh vacpp.cmp-7.0.1-0.ppc64.rpm --prefix vacpp_path
サンプル・プログラムおよび製品資料パッケージには、他の RPM パッケージとの依存関係がないため、以下のコマンドを使用して任意の順序でインストールできます。
rpm -ivh vacpp.help-7.0.1-0.ppc64.rpm --prefix vacppdoc_path rpm -ivh vacpp.samples-7.0.1-0.ppc64.rpm --prefix vacppsmpls_path
製品マイグレーション・インストールは、RHEL4、 SLES9 または Y-HPC には適用されません。V7.0 が、これらのオペレーティング・システムでサポートされる XL C/C++ の最初のバージョンであるためです。
コンパイラーの基本バージョンがインストールされている場合は、製品の新規バージョンをインストールする前にそれをアンインストールすることを強くお勧めします。
システム上に複数のバージョンのコンパイラーがインストールされている場合は、上級者のための手順の説明を参照してください。
PTF 更新を適用する前に、前のコンパイラー・パッケージをすべてアンインストールすることを強くお勧めします。
注:
個々のパッケージを照会するには、以下のようなコマンドを実行します。
rpm -q vac.cmp
インストールが正常に終了しなかった場合は、パッケージがインストールされなかったことを示すメッセージが出されます。
パッケージが正しくインストールされた場合、結果は次のようになります。
vac.cmp-V.R.M-F
ここで、V.R.M-F は、システムにインストールされたコンパイラーの Version.Release.Modification-Fix レベルのことです。
すべてのコンパイラー・パッケージを照会するには、次のコマンドを実行してください。
rpm -qa | grep -e vac -e xlsmp -e xlmass
パッケージがインストールされていない場合、コマンドの出力はヌルとなります。
コンパイラー起動コマンド、およびコンパイラーに付属のその他のユーティリティーについてのマニュアル・ページが用意されています。
マニュアル・ページを参照できるようにするには、事前に以下のように XL C/C++ MANPATH 環境変数に絶対パスを追加しておく必要があります。
export LANG=locale
setenv LANG locale
マニュアル・ページでサポートされているロケールは次のとおりです。
例えば、英語のマニュアル・ページを表示するには、次のコマンドのいずれかを入力します。
export LANG=en_US
setenv LANG en_US
MANPATH 環境変数の更新方法 | |
シェル | コマンド |
---|---|
bash または ksh | export MANPATH=/opt/ibmcmp/vacpp/7.0/man:$MANPATH |
csh | setenv MANPATH /opt/ibmcmp/vacpp/7.0/man:$MANPATH |
マニュアル・ページを呼び出すには、例えば以下のように、man の後に参照したい情報のコマンドを入力します。
man xlc.
マニュアル・ページを終了するには、q と入力します。
インストールの後に、 NLSPATH 環境変数を設定し、ランタイム環境が適切なメッセージ・カタログを検出するようにします。
次のコマンドを実行してください:
export NLSPATH=$NLSPATH: smprt_path/msg/%L/%N: vacpprt_path/msg/%L/%N: vacpp_path/vacpp/7.0/msg/%L/%N
ここで、
システム上に 1 つのバージョンのコンパイラーのみがインストールされている場合は、new_install ユーティリティーを使用してコンパイラーを構成する必要があります。 new_install ユーティリティーが、既存の構成ファイルをすべて自動的にバックアップして、vac_configure ユーティリティーを起動します。 new_install を実行するには、root 特権または管理者特権が必要です。
少なくとも以下のうち 1 つが当てはまる場合のみ、vac_configure ユーティリティーを直接起動する必要があります。
説明については、vac_configure ユーティリティーの直接の実行を参照してください。
以下の表に、生成された構成ファイル内の属性の一部を示します。
Linux 固有の構成属性 | ||
属性 | 内容 | 追加情報 |
---|---|---|
gcc_path gcc_path_64 | 32 ビット・モードまたは 64 ビット・モードの GCC 実行可能ファイルのロケーション | gcc コマンドは、指定されたパス下の bin ディレクトリーに入っていなければなりません。 |
gcc_libs gcc_libs_64 | 32 ビット・モードまたは 64 ビット・モードの、GCC ライブラリーがコンマで区切られたリスト | gcc は、このリストを vac_configure ユーティリティーに戻します。 |
gcc_libdirs gcc_libdirs_64 | 32 ビット・モードまたは 64 ビット・モードの、 GCC ライブラリーが入っているディレクトリーがコンマで区切られたリスト | gcc は、このリストを vac_configure ユーティリティーに戻します。 |
システム上に 1 つのバージョンのコンパイラーのみがインストールされている場合は、new_install ユーティリティーを使用してコンパイラーをインストールし、構成する必要があります。
new_install ユーティリティー:
RHEL4、 SLES9 または Y-HPC 上で new_install を実行すると構成ファイルが生成される前に、ご使用条件を受け入れることを要求されます。ライセンス受け入れツールを実行するためには、Java(TM) ランタイム環境が、表 7 に指定されているようにインストールされている必要があります。
new_install ユーティリティーを実行する方法:
cd /opt/ibmcmp/vacpp/7.0/bin
または、XL C/C++ をデフォルト以外のロケーションにインストールした場合は、以下のディレクトリーに変更します。
cd vacpp_path/vacpp/7.0/bin
./new_install
new_install コマンドは以下のコマンドを実行します。
vac_configure -gcc gcc32path -gcc64 gcc64path -install -mass xlmass_path/xlmass/4.1 -smprt smprt_path/xlsmp/1.5 -vaclic vaclic_path/vac/7.0 -vacpprt vacpprt_path/vacpp/7.0 -vac vacpp_path/vac/7.0 -vacpp vacpp_path/vacpp/7.0 vacpp_path/vac/7.0/etc/vac.base.cfg
vac_configure ユーティリティーは、new_install コマンドによって自動的に起動されます。
vac_configure コマンドには、以下の構文があります:
.-------------------. V | >>-vac_configure----+- -gcc--path---+-+--+-----------+----------> '- -gcc64--path-' +- -o--name-+ '- -install-' >--+---------+--+-------------------------------------------+---> '- -force-' | .---------------------------------------. | | V | | +---+- -mass--xlmass_path/xlmass/4.1----+-+-+ | +- -smprt--smprt_path/xlsmp/1.5-----+ | | +- -vaclic--vaclic_path/vac/7.0-----+ | | +- -vacpprt--vacpprt_path/vacpp/7.0-+ | | +- -vac--vacpp_path/vac/7.0---------+ | | '- -vacpp--vacpp_path/vacpp/7.0-----' | '- -ibmcmp--path----------------------------' >--+--------------------------+-------------------------------->< '-template_config_filename-'
ここで、
例えば、 GCC コマンドが /usr/bin/gcc にある場合は、次のように指定します。
-gcc /usr
vacpp_path/vac/7.0/etc/vac.base.cfg.
XL C/C++ V7.0 には、以下のドキュメンテーションが用意されています。
コンパイラーを絶対パスを指定しないで起動したい場合は、以下のいずれかを行ってください。
vaccp_path にインストールされた XL C/C++ コンパイラー呼び出しの 1 つ (例えば xlc) のシンボリック・リンクを作成するには、以下のコマンドを使用します。
ln -s vaccp_path/vacpp/7.0/bin/xlc /usr/bin/xlc
例: コンパイラーがデフォルトのロケーションにある場合は、以下のコマンドを使用します。
ln -s /opt/ibmcmp/vacpp/7.0/bin/xlc /usr/bin/xlc
XL C/C++ の PATH 環境変数を変更するには、ターゲット・パス (vacpp_path/vacpp/7.0/bin) を PATH 環境変数に追加します。
例: コンパイラーがデフォルトのロケーションにある場合は、以下のコマンドを使用して、PATH 環境変数を変更します。
export PATH=$PATH:/opt/ibmcmp/vacpp/7.0/bin
製品インストールおよびクリティカルな検索パスをテストするには、以下の単純な C および C++ プログラムを作成してみてください。
#include <stdio.h> int main(void) { printf("Hello World!¥n"); return 0; }
/opt/ibmcmp/vac/7.0/bin/xlc hello.c -o hello
./hello
画面に "Hello World!" と出力されるはずです。
echo $?
結果は 0 になるはずです。
#include <iostream> int main() { std::cout << "Hello World!" << std::endl; return 0; }
/opt/ibmcmp/vacpp/7.0/bin/xlC hello.cpp -o hello
./hello
画面に "Hello World!" と出力されるはずです。
echo $?
結果は 0 になるはずです。
注:
アンインストール時の、依存関係エラーを避けるため、コンパイラー・パッケージを次の順序でアンインストールしてください。
サンプル・プログラムと製品資料には、パッケージの依存関係がありません。これらをアンインストールするには、次のコマンドを任意の順序で発行します。
rpm -e vacpp.samples-7.0.1-0
rpm -e vacpp.help-7.0.1-0
旧バージョンのコンパイラーがインストールされている場合は、製品の新規バージョンをインストールする前にそれをアンインストールすることを強くお勧めします。これらの手順は、以下のユーザーを対象とします。
以下のシナリオの要件を満たすため、システムに複数のバージョンのコンパイラーをインストールする必要が生じることがあります。
このシナリオの場合、RHEL3 U3 または RHEL4 への非デフォルト・インストールの手順に従ってください。既存のコンパイラー・バージョンは、対応するバージョンのランタイム環境を使用し、新規コンパイラー・バージョンは、それに対応するランタイム環境を使用します。例えば、VisualAge C++ V6.0 が既にインストールされている場合、これは、V6.0 のランタイム環境の使用を継続します。システムの他のロケーションに XL C/C++ V7.0 をインストールすると、こちらは、XL C/C++ V7.0 のランタイム環境を使用します。
このシナリオの場合、RHEL3 U3 または RHEL4 へのデフォルト・インストールの手順に従ってください。既存のコンパイラー・バージョンは、対応するバージョンのランタイム環境を使用し、新規コンパイラー・バージョンは、それに対応するランタイム環境を使用します。例えば、VisualAge C++ V6.0 が既にインストールされている場合、これは、V6.0 のランタイム環境の使用を継続します。デフォルトのロケーションに XL C/C++ 7.0 をインストールすると、XL C/C++ 7.0 は、XL C/C++ V7.0 のランタイム環境を使用します。
このシナリオの場合、複数の C/C++ コンパイラー・バージョンでの最新のランタイム環境の使用 (RHEL3 U3 のみ)の手順に従ってください。既存のコンパイラー・バージョンと新規にインストールされたコンパイラー・バージョンは、両方とも新規にインストールされるランタイム環境を使用します。例えば、XL C/C++ 7.0 をデフォルトのロケーションにインストールすると、V7.0 のランタイム環境が使用されます。VisualAge C++ V6.0 が既にインストールされている場合、これも XL C/C++ V7.0 のランタイム環境を使用します。
このシナリオの場合、コンパイラーへの PTF 更新の試行の手順に従ってください。
Visual Age C/C++ V6.0 および XL C/C++ V7.0 を同じシステムにインストールして、両方が最新のランタイム環境を使用するようにするには、より新しいランタイム関連パッケージが、既存の VisualAge C++ V6.0 ランタイム関連パッケージを確実に上書きするようにしなければなりません。
以下の表に、VisualAge C++ V6.0 および XL C/C++ V7.0 両方のランタイム関連パッケージをリストします。
ランタイム関連パッケージ | |
VisualAge C++ V6.0 ランタイム関連パッケージ | XL C/C++ 7.0 ランタイム関連パッケージ |
---|---|
xlsmp.msg.rte-1.3.M-F | xlsmp.msg.rte-1.5.M-F |
xlsmp.rte-1.3.M-F | xlsmp.rte-1.5.M-F |
xlsmp.lib-1.3.M-F | xlsmp.lib-1.5.M-F |
vacpp.rte 6.0.m-f | vacpp.rte 7.0.m-f |
vacpp.rte.lnk 7.0.m-f |
この例では、以下のシナリオを使用します。
このシナリオの場合、以下のステップを使用します。
rpm -e xlsmp.msg.rte-1.3.7-2 --nodeps
rpm -ivh xlsmp.msg.rte-1.5.1-0.ppc64pseries.rpm
rpm -ivh xlsmp.rte-1.5.1-0.ppc64pseries.rpm --force
rpm -ivh xlsmp.lib-1.5.1-0.ppc64pseries.rpm
rpm -ivt xlmass.lib-4.1.1-0.ppc64pseries.rpm --prefix xlmass_path
rpm -ivh vac.lic-7.0.1-0.ppc64pseries.rpm --prefix vaclic_path
rpm -ivh vac.lib-7.0.1-0.ppc64pseries.rpm --prefix vacpp_path
rpm -ivh vac.cmp-7.0.1-0.ppc64pseries.rpm --prefix vacpp_path
rpm -ivh vacpp.rte-7.0.1-0.ppc64pseries.rpm --force
rpm -ivh vacpp.rte.lnk-7.0.1-0.ppc64pseries.rpm
rpm -ivh vacpp.cmp-7.0.1-0.ppc64pseries.rpm --prefix vacpp_path
rpm -ivh vacpp.help-7.0.1-0.ppc64pseries.rpm --prefix vacpp_path
rpm -ivh vacpp.samples-7.0.1-0.ppc64pseries.rpm --prefix vacpp_path
vacpp_path/vac/7.0/bin/vac_configure
-gcc /usr
-gcc64 /usr
-mass xlmass_path/xlmass/4.1
-smprt /opt/ibmcmp/xlsmp/1.5
-vac vacpp_path/vac/7.0
-vacpp vacpp_path/vacpp/7.0
-vacpprt /opt/ibmcmp/vacpp/7.0
-vaclic vaclic_path/vac/7.0
vacpp_path/vac/7.0/etc/vac.base.cfg
-o /etc/opt/ibmcmp/vac/7.0/vac.cfg
PTF 更新を適用する際、前の修正レベルをアンインストールする前に PTF 更新をテストすることができます。PTF は、他のロケーションにインストールする必要があります (インストールの手順に従ってください)。この場合、vac.lic を再インストールする必要はありません。
後で、PTF が必要であることを確認し、旧バージョンをアンインストールする準備ができた場合は、XL C/C++ V7.0 のアンインストールの手順に従って行うことができます。
注:
この章では、XL C/C++ V7.0 を構成するときに生じる可能性のある問題について説明します。
ERROR: Could not determine location of 32-bit GCC. Suggestion: Ensure 32-bit "glibc-devel", 32-bit "libstdc++-devel" are installed. These packages can be obtained from your operating system install media.
ERROR: Could not determine location of 64-bit GCC. Suggestion: Ensure 64-bit "glibc-devel", 64-bit "libstdc++-devel" are installed. These packages can be obtained from your operating system install media.
ERROR: Please ensure all relevant 32 and 64-bit GCC packages are installed before running "new_install" again. If they are installed but cannot be detected by "new_install", please run "vac_configure" manually.
RHEL3 U3 および RHEL4 の場合、32 ビットまたは 64 ビット・バージョンの GCC がインストール済みであるかどうかは、パッケージの照会ではわかりません。これは、32 ビットおよび 64 ビット・パッケージがまったく同じ RPM 名を持っているためです。
gcc helloWorld.c g++ helloWorld.cpp
gcc -m64 helloWorld.c g++ -m64 helloWorld.cpp
rpm -ivh glibc-devel-V.R.M-F.ppc.rpm rpm -ivh libstdc++-devel-V.R.M-F.ppc.rpm
ここで、V.R.M-F は、パッケージの Version.Release.Modification-Fix レベルのことです。
rpm -ivh glibc-devel-V.R.M-F.ppc64.rpm rpm -ivh libstdc++-devel-V.R.M-F.ppc64.rpm
ここで、V.R.M-F は、パッケージの Version.Release.Modification-Fix レベルのことです。
ERROR: Could not run the license acceptance tool. Please ensure you have installed either libgcj, or both java2 and java2-jre RPM(s) from your operating system installation media.
以下のオプションの 1 つを使用することで、さらに詳細な出力を得ます。