コンパイラー・リスト
リストは特定のコンパイルに関する情報が含まれたコンパイラー出力のタイプの 1 つです。デバッグ援助機能として、コンパイラー・リストは、コンパイルで何が問題だったのかを判別するのに有用です。例えば、コンパイル中に出されたすべての診断メッセージはこのリストに書き込まれます。
リストを要求するには、-qsource オプションを使用します。リスト情報はセクション別に編成されています。リストにはヘッダー・セクションと、有効な他のオプションに応じて、他のセクションの組み合わせが含まれています。これらのセクションの内容は下記の通りです。
- ヘッダー・セクション
- コンパイラー名、バージョン、リリースのほか、ソース・ファイル名とコンパイルの日時もリストします。
- ソース・セクション
- 入力ソース・コードを行番号と共にリストします。行にエラーがある場合は、関連付けられたエラー・メッセージが、ソース行の後に表示されます。
マクロを含む行にはマクロ展開を示す追加行があります。このセクションはデフォルトでメインのソース・ファイルをリストします。すべてのヘッダー・ファイルも展開するには、-qshowinc オプションを使用します。
- オプション・セクション
- コンパイル中に有効だった非デフォルトのオプションをリストします。
有効なすべてのオプションをリストするには、-qlistopt オプションを指定します。
- 属性と相互参照リスト・セクション
- コンパイル単位で使用される変数に関する情報 (型、ストレージ期間、範囲、およびその変数がどこに定義されていてどこで参照されているかなど) を提供します。
このセクションは、-qattr と -qxref オプションが有効な場合にのみ作成されます。これらの各オプションは独立して、コンパイルで使用された ID に関するさまざまな情報を提供します。
- ファイル・テーブル・セクション
- それぞれのメイン・ソース・ファイルと組み込みファイルのファイル名と数をリストします。各ファイルにはファイル番号が関連付けられています (メイン・ソース・ファイルから開始され、このファイルにはファイル番号 0 が割り当てられます)。リストは各ファイルごとに、そのファイルがどのファイルのどの行から組み込まれたものであるかを示します。-qshowinc オプションも有効な場合は、ソース・セクションの各ソース行には、その行がどのファイルから来ているものであるかを示すファイル番号が入ります。
- コンパイル・エピローグ・セクション
- 重大度レベル、読み取られたソース行の数、およびコンパイルが成功したかどうかによって、診断メッセージの要約を表示します。
- オブジェクト・セクション
- コンパイラーによって生成されたオブジェクト・コードをリストします。このセクションは、コード生成エラーが原因でプログラムが予期した通りに実行されていないという疑いがある場合、実行時の問題を診断するのに有用です。このセクションは、-qlist オプションが有効な場合にのみ作成されます。
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