プリプロセッシング

プリプロセッシングは、通常コンパイラー呼び出しによって開始される変換の第 1 フェーズとして、ソース・ファイルのテキストを操作します。プリプロセッシングで実行される共通タスクは、マクロ置換、条件付きコンパイル・ディレクティブのテスト、およびファイルの組み込みです。XL C/C++ は統合単一パス・コンパイラーで、コンパイラー・オプションの使用によりマルチパス・コンパイラーとして機能する能力を保持しています。XL C/C++ プリプロセッサーは、独立したコンパイラー・コンポーネントとして提供されています。

プリプロセッサーは、コンパイルを行わずにテキストを処理するために独立して呼び出すことができます。 出力は中間ファイルで、このファイルは以降の変換のための入力にすることができます。 コンパイルを行わないプリプロセッシングは、組み込みディレクティブ、条件付きコンパイル・ディレクティブ、および複雑なマクロ展開の結果を確認する方法を提供するため、デバッグ補助機能として役立つ場合があります。

以下のテーブルは、プリプロセッサーの操作を指図するオプションをリストしたものです。

オプション 説明
E ソース・ファイルをプリプロセスするようコンパイラーに命令します。#line ディレクティブが生成されます。
P コンパイラー呼び出しに指定された C または C++ ソース・ファイルをプリプロセスし、 各ソース・ファイルごとに .i のファイル名拡張子を持つ中間ファイルを作成します。
C プリプロセスされた出力にコメントを保持します。
D #define ディレクティブに定義するように、コマンド行からマクロ名を定義します。
U コンパイラーまたは -D オプションによって定義されたマクロ名の定義を解除します。