レコードとは、一連の文字または数値のことです。レコードには、定様式レコード、不定様式レコード、ファイル終了レコードの 3 種類があります。
定様式レコードは、任意の ASCII 文字ストリングを並べたもので、読み取り可能な形式での印刷が可能です。定様式レコードが読み取られるときは、文字で表現されたデータ値が内部形式に変換されます。定様式レコードが書き込まれるときは、書き込み対象のデータが内部書式から文字に変換されます。
定様式レコードを AIX の asa コマンドを使って印刷した場合、レコードの先頭文字によって、垂直スペーシングが決まりますが、この文字は印刷されません。詳細については、「ユーザーズ・ガイド」の『Fortran ASA キャリッジ制御 (asa) を使用した出力ファイルの印刷』を参照してください。レコードの残りの文字があれば、左マージンの一番左側の位置から印刷されます。垂直のスペーシングは、リテラル・データの形式で、形式仕様に指定することができます。垂直のスペーシングは、次のように決められています。
レコードの最初の文字 | 印刷の前の垂直のスペーシング |
---|---|
ブランク | 1 行 |
0 | 2 行 |
1 | 次ページの 1 行目 |
+ | 前送りなし |
ここに示した文字およびスペーシングは、印刷レコード用に定義されているものです。これ以外の文字をレコードの最初の文字として使用すると、エラーが発生します。印刷レコードに文字が含まれていないと、1 行分のスペースがとられてから、ブランク行が印刷されます。レコードを端末装置に表示する場合にも、レコードの最初の文字が使われますが、所定の行スペースを確保する文字は、ブランク、0、および + だけです。 (これらの印刷コードを端末装置に表示させるには、 AIX の asa コマンドを使用しなければなりません。詳細については、「ユーザーズ・ガイド」の『Fortran ASA キャリッジ制御 (asa) を使用した出力ファイルの印刷』を参照してください。)
不定様式レコードは、内部表現形式の値が並んだもので、文字データと文字以外のデータを含むことができるものと、データを含むことのできないものとがあります。値はシステムの内部形式になっていて、読み取り時または書き込み時の値の変換は行われません。
ファイル終了レコード (存在する場合) は、ファイルの最後のレコードです。このレコードは長さを持ちません。このレコードは、ENDFILE ステートメントによって明示的に書き込むことができます。 最終のデータ転送ステートメントが WRITE ステートメントであった場合、ファイル終了レコードを、順次アクセスのために接続されたファイルに暗黙的に書き込むことができ、ファイルを参照するファイル位置決めステートメントの介入は行われません。さらに、