XL Fortran for AIX V8.1.1
ユーザーズ・ガイド
特定マシンの各ユーザーまたは全ユーザーがコンパイラーの実行時に困難を経験する場合は、システム環境に問題があると思われます。よく発生する問題と解決策を以下にいくつか示します。
xlf90: not found
xlf90_r: not found
xlf90_r7: not found
xlf95: not found
xlf95_r: not found
xlf95_r7: not found
xlf: not found
xlf_r: not found
xlf_r7: not found
f77: not found
fort77: not found
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徴候: シェルは、コンパイラーを実行するコマンドを見つけることができません。
解決策:
PATH 環境変数にディレクトリー /usr/bin が入っていることを確認してください。コンパイラーが正しくインストールされていれば、そのコンパイラーを実行するのに必要なコマンドは、このディレクトリーに入っています。
Could not load program program
Error was: not enough space
Killed
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徴候: システムがコンパイラーまたはアプリケーション・プログラムをまったく実行できません。
解決策: この問題を経験したユーザーは、スタックおよびデータ用のストレージ限界を 『unlimited』 に設定してください。たとえば、スーパーユーザーとして、ハードの限界もソフトの限界もこれらの ksh コマンドで設定することができます。
ulimit -s unlimited
ulimit -d unlimited
スーパーユーザー以外のユーザーは無制限の限界を自由に設定することは完全にはできないため、スーパーユーザーである場合は、ファイル
/etc/security/limits を編集して、すべてのユーザーに無制限のスタック・セグメントとデータ・セグメントを
(これらのフィールドに -1 を入力することによって) 与えると便利です。
ストレージの問題が XLF コンパイル済みプログラムにある場合は、
-qsave オプションを使用すれば、プログラムがスタック限界を超えないようにすることができます。
説明: コンパイラーは、ストレージの限界を超える場合のある大きな内部データ域をユーザー用に割り振ります。
XLF コンパイル済みプログラムは、デフォルト時には旧バージョンよりも多くのデータをスタック上に置き、ストレージの限界を超えることもあります。必要な限界の正確な値を判別することはむずかしいので、無制限にすることをお勧めします。
Could not load program program
Could not load library library_name.a
[object_name]
Error was: no such file or directory
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解決策: XL Fortran ライブラリーが /usr/lib にインストールされていることを確認してください。また、別のディレクトリーに libxlf90.a がインストールされている場合は、そのディレクトリーが組み込まれるように LIBPATH 環境変数を設定してください。この環境変数の詳細は、LIBPATH: ライブラリー検索パスの設定を参照してください。
徴候: コンパイラーまたは XL Fortran アプリケーション・プログラムからのメッセージが別の言語で表示されます。
解決策: 正しい各国語環境を設定してください。
smit chlang コマンドを使用して各ユーザー用の各国語を設定することもできますし、各ユーザーが環境変数 LANG、NLSPATH、LC_MESSAGES、LC_TIME、LC_ALL のうちの 1 つ以上を設定することもできます。これらの変数の目的がよくわからない場合は、
各国語サポートのための環境変数に詳細が記載されているので参照してください。
徴候: I/O エラーでコンパイルが失敗します。
解決策:
/tmp ファイル・システムのサイズを小さくするか、あるいは、環境変数 TMPDIR をフリー・スペースがよりたくさんあるファイル・システムのパスに設定してください。
説明: オブジェクト・ファイルが、ファイル・システムを保持できないほど大きくなりすぎた可能性があります。原因は、コンパイル単位が非常に大きいか、または宣言内の大きな配列の全部または一部の初期設定にある可能性があります。
徴候: 個別の makefiles およびコンパイル・スクリプトの数が多過ぎて、簡単に保持または追跡ができません。
解決策: 構成ファイルにスタンザを追加して、これらのスタンザの名前を使用してコンパイラーとのリンクを作成してください。別のコマンド名でコンパイラーを実行すれば、一貫性のある一連のコンパイラー・オプションやその他の構成の設定を多数のユーザーに提供することができます。
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