XL Fortran for AIX V8.1.1
ランゲージ・リファレンス
+----------------------------------IBM 拡張----------------------------------+
目的
WAIT ステートメントは、非同期データ転送の完了を待つため、または非同期データ転送ステートメントの完了状況を検出するために使用することができます。
構文
>>-WAIT--(--wait_list--)---------------------------------------><
|
- wait_list
- 1 つの ID= 指定子と、他の有効な指定子をそれぞれ最大で 1 つ入れなければならないリストです。有効な指定子は次のとおりです。
- ID= integer_expr
- WAIT ステートメントで識別されるデータ転送を示します。
integer_expr は、INTEGER(4) またはデフォルト整数のタイプのスカラーです。非同期データ転送を開始するために、ID= 指定子は、READ または WRITE ステートメント上で使用されます。
- IOSTAT= ios
- I/O 操作の状況を示す I/O 状況指定子です。
ios は、INTEGER(4) タイプのスカラー変数またはデフォルトの整数です。この指定子を含む I/O ステートメントの実行が完了すると、ios は以下の値に定義されます。
- エラーが発生しなかった場合は 0
- エラーが発生した場合は正の値
- ファイルの終わりが検出されていて、しかも、エラーが発生しなかった場合は、負の値が定義されます。
非同期データ転送ステートメントの IOSTAT= 指定子に対して定義された ios は、対応する WAIT ステートメントの IOSTAT= に対して定義された ios と同一である必要はありません。
- ERR= stmt_label
- エラーが発生した場合に制御が移される、同じ有効範囲単位内の実行可能ステートメントのステートメント・ラベルを指定するエラー指定子です。
ERR= 指定子をコーディングすると、エラー・メッセージは抑制されます。
非同期データ転送ステートメントの ERR= 指定子に対して定義された stmt_label は、対応する WAIT ステートメントの ERR= 指定子に対して定義された stmt_label と同一である必要はありません。
- END= stmt_label
- エラーが発生せずにファイル終了レコードまで達した場合に、プログラムの実行を継続するステートメント・ラベルを指定するファイルの終わり指定子です。外部ファイルがファイルの最終レコードの後に位置付けられると、
IOSTAT= 指定子が指定されている場合、この指定子には負の値が割り当てられます。
NUM= 指定子が指定されている場合、この指定子には整数値が割り当てられます。
END= 指定子をコーディングすると、ファイルの終わりに関するエラー・メッセージが抑止されます。この指定子は、順次アクセスまたは直接アクセス用に接続された装置に指定することができます。
非同期データ転送ステートメントの END= 指定子に対して定義された stmt_label は、対応する WAIT ステートメントの END= 指定子に対して定義された stmt_label と同一である必要はありません。
- DONE= logical_variable
- 非同期 I/O ステートメントが完了するかしないかを指定します。
DONE= 指定子がある場合、logical_variable は、非同期 I/O が完了する場合には true、完了しない場合には false に設定されます。戻り値が false の場合、DONE= 指定子がないか、その戻り値が true になるまで、1 つまたは複数の WAIT ステートメントを実行する必要があります。
DONE= 指定子を持たない WAIT ステートメント、または logical_variable 値を ture に設定する WAIT ステートメントは、同じ ID= 値によって識別されるデータ転送ステートメントへの WAIT ステートメントです。
規則
対応する WAIT ステートメントは、対応する非同期データ転送ステートメントと同じ有効範囲単位内になければなりません。有効範囲単位内のインスタンス内では、プログラムは、対応する WAIT ステートメントが実行される前に、RETURN、END、または STOP ステートメントを実行することはできません。
関連情報
- データ転送ステートメントの非同期の実行
- 「ユーザーズ・ガイド」の『XL Fortran I/O のインプリメンテーションの詳細』
+--------------------------------IBM 拡張の終り-------------------------------+
[ ページのトップ | 前ページ | 次ページ | 目次 | 索引 ]