XL Fortran for AIX V8.1.1
ユーザーズ・ガイド
部分目次
この章では、次のような、浮動小数点処理についてよくある疑問にお答えします。
- 予測可能な整合性のある結果を得る方法
- より速くより正確な結果を得る方法
- 例外条件を検出して、その回復を図る方法
- 使用頻度の低いコンパイラー・オプションの目的
- 関連情報:
-
この章では、浮動小数点処理のためのオプションにおいてと、特に -qfloat オプションにおいて、グループにまとめられているコンパイラー・オプションを繰り返し参照します。
XL Fortran コンパイラーは、例外処理と IEEE 算術演算サポート用の 3 つの組み込みモジュールも提供して、移植性を容易にする IEEE モジュール準拠のコードを作成する助けとします。詳細については、「XL Fortran for AIX ランゲージ・リファレンス 」にある『 IEEE モジュールとサポート 』を参照してください。
浮動小数点の計算にコンパイラー・オプションを使用すると、浮動小数点計算の精度、パフォーマンス、そしておそらくは正確さに影響があります。ほとんどのプログラムを効率よくかつ正確に実行するように各オプションのデフォルト値は選択されていますが、思いどおりにアプリケーションを処理するには、デフォルト以外のオプションが必要になる場合もあります。それらのオプションを使用する前に、この章をお読みになることを強くお勧めします。
- 注:
- この章の単精度、倍精度、および拡張精度の計算に関する説明はすべてデフォルト状態、すなわち -qrealsize=4 が指定され、-qautodbl が指定されていない状態のことを述べています。これらの設定値を変更する場合、
Fortran の REAL や DOUBLE PRECISION などのサイズを変更しても、単精度、倍精度、および拡張精度 (小文字) の用語はやはり、それぞれ 4 バイト、8 バイト、および 16 バイトのエンティティーを指すことを念頭に置いておいてください。
この章の内容の大半は、PowerPC ファミリー・プロセッサーでの浮動小数点処理に関するものです。この項では、
POWER および POWER2 アーキテクチャーでの浮動小数点処理
PowerPC プロセッサーでの浮動小数点処理と、
POWER および POWER2 プロセッサーでの浮動小数点処理との違いについて説明します。
[ ページのトップ | 前ページ | 次ページ | 目次 | 索引 ]