装置 0、5、6 はプログラムの実行前に標準エラー、標準入力、標準出力に それぞれ事前接続されています。
オープンされていない装置上で ENDFILE、PRINT、READ、 REWIND、WRITE ステートメントなどが実行されるときに、 上記以外のすべての装置を暗黙接続することができます。 装置 n は fort.n という名前のファイルに接続されます。 これらのファイルは存在する必要はなく、ユーザーがそれらの装置を使用しなければ、 XL Fortran はそれらのファイルを作成しません。
装置 5 と 6 (そして *) も、CLOSE ステートメントの後の I/O ステートメントによって暗黙接続することができます。
WRITE (6,10) "This message goes to stdout." CLOSE (6) WRITE (6,10) "This message goes in the file fort.6." PRINT *, "Output to * now also goes in fort.6." 10 FORMAT (A) END
暗黙接続されたファイルの FORM= 指定子は、装置上で READ、 WRITE、PRINT ステートメントが実行される前は、 値 FORMATTED を持っています。 このようなファイル上では最初のステートメントが、 そのポイントの FORM= 指定子を決定します。つまり、ステートメントの 形式制御が形式指示、リスト指示、名前リストのいずれかの場合は FORMATTED で、 ステートメントが不定様式の場合は UNFORMATTED です。
また、事前接続ファイルは、デフォルト指定子として FORM='FORMATTED'、 STATUS='OLD'、ACTION='READWRITE' を持っています。
事前接続ファイルまたは暗黙接続ファイルのその他の特性は、 OPEN ステートメントのデフォルト指定子です。 これらのファイルは、常に順次アクセスを使用します。
XL Fortran で、fort.n ファイルの代わりに独自のファイルを使用したい場合は、 OPEN ステートメントでその装置に対して独自のファイルを指定することもできますし、 アプリケーションを実行する前にシンボリック・リンクを作成することもできます。 下の例では、myfile と fort.10 の間にシンボリック・リンクを作成します。
ln -s myfile fort.10
事前接続されているファイル fort.10 を入出力のために使用するアプリケーションを実行すると、 ファイル myfile が代わりに使用されます。 ファイル fort.10 は存在しますが、シンボリック・リンクとしてのみ存在します。 次のコマンドはシンボリック・リンクを除去しますが、myfile の存在には影響を与えません。
rm fort.10