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Pthreads ライブラリー・モジュール

Pthreads ライブラリー・モジュール (f_pthread) とは、Linux pthreads ライブラリーとの インターフェースを容易にするために、データ型とルーチンを定義する Fortran 90 モジュールのことです。 Linux pthreads ライブラリーは、ユーザーのコードを並列化し、 スレッド・セーフにするために使用します。f_pthread ライブラリー・モジュールの命名規則では、 対応する Linux pthreads ライブラリーのルーチン名または型定義名の前に プレフィックス f_ が使用されます。

Fortran 90 モジュール f_pthread 内のプロシージャーと、Linux pthreads ライブラリー に含まれているライブラリー・ルーチンとの間には、通常では 1 対 1 の対応関係が存在します。 しかし、pthread ルーチンの中には、Linux ではサポートされていないため、 対応するプロシージャーがこのモジュール内にないものもあります。 そのようなルーチンの一例としては、thread stack address オプションがあります。 さらに、f_pthread ライブラリー・モジュールの中には、 非 pthread インターフェース・ルーチンもあります。f_maketime ルーチンがその一例で、 これは f_timespec 派生型変数に絶対時間を戻すために組み込まれています。

ルーチンの大半は、整数値を戻します。 戻り値 0 は常に、ルーチンの呼び出しでエラーが発生しなかったことを示します。 値がゼロ以外であれば、エラーがあったことを示します。 それぞれのエラー・コードには、Fortran の対応するシステム・エラー・コードの定義があります。 これらのエラー・コードは Fortran の整数定数として入手することが可能です。 Fortran でのこれらのエラー・コードの命名方法は、 対応する Linux エラー・コード名と一貫しています。 たとえば、EINVAL は、Linux における エラー・コード EINVAL の Fortran 定数名です。 これらのエラー・コードの完全なリストについては、Linux のファイル /usr/include/errno.h を参照してください。

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