この資料には IBM XL Fortran Advanced Edition V9.1 for Linux に関する重要な情報が含まれています。この製品をインストールする前によくお読みください。また、CD-ROM に同梱の README ファイルには、製品についての最新の情報が含まれていますので、こちらもお読みください。製品のインストール後、README ファイルは xlf_path/xlf/9.1 ディレクトリーに入れられます。
以下のパッケージが CD で提供されています。これらのパッケージを確認するには rpm を使用してください。
必要な XL Fortran V9.1 パッケージ | |
パッケージ名 | パッケージの説明 |
---|---|
xlsmp.msg.rte | SMP ランタイム・メッセージ |
xlsmp.rte | SMP ランタイム動的ライブラリー |
xlsmp.lib | SMP ランタイム静的ライブラリー |
xlmass.lib | IBM(R) Mathematical Acceleration Subsystem (MASS) ライブラリー |
xlf.msg.rte | Fortran ランタイム環境メッセージ |
xlf.rte | Fortran ランタイム環境 |
xlf.rte.lnk | Fortran ランタイム環境リンク |
xlf.lic | XL Fortran V9.1 ライセンス |
xlf.lib | Fortran コンパイラー・ライブラリー |
xlf.cmp | Fortran コンパイラー |
xlf.samples | XL Fortran V9.1 サンプル |
xlf.help | XL Fortran V9.1 資料 |
IBM XL Fortran Advanced Edition V9.1 for Linux のインストールでは、Linux(TM) パッケージのインストール用標準ツールである Red Hat Package Manager (RPM) が使用されます。 RPM はオペレーティング・システムに付属しています。
インストール手順の概要は次の通りです。
サポートされる Linux ディストリビューション用のハードウェア・システム | |
Linux ディストリビューション | ハードウェア・システム |
---|---|
RHEL3 U3, RHEL4, SLES9 | 以下のいずれかです。
|
Y-HPC | 以下のいずれかです。
|
XL Fortran V9.1 をインストールするには、root ユーザーのアクセス権が必要です。
本節にある表に、コンパイラーをインストールする前にインストールする必要のある、GCC およびオペレーティング・システム・パッケージが示されています。
必要な GCC および RHEL3 U3 オペレーティング・システム・パッケージ | |
パッケージ名 | バージョン要件 |
gcc | 3.2.3 |
gcc-c++ | 3.2.3 |
glibc-devel | 2.3.2 |
libstdc++-devel | 3.2.3 |
必要な GCC および RHEL4 オペレーティング・システム・パッケージ | |
パッケージ名 | バージョン要件 |
gcc | 3.4.3 |
gcc-c++ | 3.4.3 |
glibc-devel | 2.3.4 |
libstdc++-devel | 3.4.3 |
libgcj | 3.4.3 |
必要な GCC および SLES9 オペレーティング・システム・パッケージ | |
パッケージ名 | バージョン要件 |
gcc | 3.3.3 |
gcc-c++ | 3.3.3 |
gcc-64bit | 9 |
glibc-devel-64bit | 9 |
libstdc++-devel-64bit | 9 |
java2 | 1.3.1 |
java2-jre | 1.3.1 |
必要な GCC および Y-HPC オペレーティング・システム・パッケージ | |
パッケージ名 | バージョン要件 |
gcc | 3.3.3 |
gcc-ppc32 | 3.3.3 |
gcc-c++ | 3.3.3 |
libgcj | 3.3.3 |
次のコマンドを使用して、必要なパッケージがインストールされていることを確認することができます。
rpm -qa | grep package_name
例えば、gcc-c++ がインストールされているかどうかを確認するには、次のようにして gcc-c++ パッケージを照会します。
rpm -qa | grep gcc-c++
gcc-c++ バージョン 3.3.3 がインストールされている場合は、次の出力のような結果を得ます。
gcc-c++-3.3.3-43.24
例外: RHEL3 U3 および RHEL4 では、 32 ビットおよび 64 ビット glibc-devel および libstdc++-devel パッケージの両方が必要です。コンパイラーをインストールする前にこれらのパッケージがインストールされていることを確認するには、 エラー: 32 ビットまたは 64 ビット GCC (RHEL3 U3、 RHEL4) のロケーションが 判別不能の指示に従ってください。
表 7 には、製品のインストールには不要でも、特定のタスクをサポートするために必要なプログラムとパッケージがリストされています。
特定のタスクをサポートするパッケージ | ||
タスク | 前提条件 RPM パッケージ | 照会 |
---|---|---|
必須: xlf_configure を使用してコンパイラーを構成する | perl | rpm -qf /usr/bin/perl |
オプショナル: コンパイラーに同梱の資料を使用する | Web ブラウザーと PDF ビューアーをサポートするグラフィカル・デスクトップ環境 (K Desktop Environment や Gnome など) 用の RPM パッケージ |
rpm -q mozilla rpm -q kdebase3 rpm -q xpdf |
XL Fortran V9.1 パッケージには約 150 MB のハード・ディスク・スペースが必要です。これにはオプションのサンプルと資料が含まれます。
デフォルトのインストール・ロケーションでのコンパイラー・インストールに使用可能なスペース量を判別するには、次のコマンドを使用してください。
df -h /opt
本節では、XL Fortran V9.1 コンパイラーをインストールするいくつかの方法について説明します。
RPM パッケージをインストールした後、new_install または xlf_configure を実行することによってコンパイラーを構成する必要があります。 コンパイラーの構成を参照してください。
表 8 には、サポートされるすべての Linux ディストリビューション用の RPM パッケージとその前提条件がリストされています。
XL Fortran V9.1 パッケージとその前提条件 | |||
パッケージ名 | 前提条件 | 説明 | 再配置 |
---|---|---|---|
xlsmp.msg.rte | なし | SMP ランタイム・メッセージ | SMP パッケージはすべて、同じロケーションにインストールする必要があります。 |
xlsmp.rte |
xlsmp.msg.rte | SMP ランタイム動的ライブラリー | |
xlsmp.lib |
xlsmp.msg.rte xlsmp.rte | SMP ランタイム静的ライブラリー | |
xlmass.lib | なし | IBM Mathematical Acceleration Subsystem (MASS) ライブラリー | 任意のロケーション |
xlf.lic | なし | XL Fortran V9.1 ライセンス | 任意のロケーション |
xlf.rte | なし | Fortran ランタイム環境 | XL Fortran V9.1 ランタイム関連パッケージはすべて、同じロケーションにインストールする必要があります。 |
xlf.rte.lnk |
xlf.rte | Fortran ランタイム・リンク | |
xlf.cmp |
xlf.lib xlf.lic xlf.rte xlf.rte.lnk xlmass.lib xlsmp.lib xlsmp.msg.rte xlsmp.rte | Fortran コンパイラー | XL Fortran V9.1 コンパイラーおよびライブラリー・パッケージはすべて、同じロケーションにインストールする必要があります。 |
xlf.samples | なし | サンプル・プログラム | 任意のロケーション (オプショナル)。 |
xlf.help | なし | Man ページおよびコンパイラー資料 (HTML および PDF 形式) | 任意のロケーション (オプショナル)。 |
現行作業ディレクトリーに XL Fortran V9.1 用 RPM パッケージがすべて含まれ、他の RPM パッケージが含まれていない場合は、次の単一コマンドを使用して XL Fortran V9.1 RPM パッケージをインストールすることができます。
rpm -ivh *.rpm
rpm -ivh *.rpm --prefix relocation_path
relocation_path は、製品ファイルのロケーションです。
現行作業ディレクトリーに、XL Fortran V9.1 RPM パッケージ以外にも RPM パッケージがある場合は、XL Fortran V9.1 RPM パッケージを個々にインストールする必要があります。パッケージを個々にインストールするときに依存関係エラーを避けるためには、デフォルト・インストールの例または 非デフォルト・インストールの例に記されているインストール順序に従うことが必要です。
rpm -ivh package_name-V.R.M-F.arch.rpm
rpm -ivh package_name-V.R.M-F.arch.rpm --prefix relocation_path
XL Fortran V9.1 をデフォルト・ロケーションである /opt/ibmcmp にインストールするには、以下のコマンドを発行します。 XL Fortran V9.1 を RHEL3 U3 または RHEL4 でインストール中に依存関係エラーを避けるためには、以下のコマンドを示された順序で発行してください。
rpm -ivh xlsmp.msg.rte-1.5.1-0.ppc64pseries.rpm rpm -ivh xlsmp.rte-1.5.1-0.ppc64pseries.rpm rpm -ivh xlsmp.lib-1.5.1-0.ppc64pseries.rpm rpm -ivh xlmass.lib-4.1.1-0.ppc64pseries.rpm rpm -ivh xlf.msg.rte-9.1.1-0.ppc64pseries.rpm rpm -ivh xlf.rte-9.1.1-0.ppc64pseries.rpm rpm -ivh xlf.rte.lnk-9.1.1-0.ppc64pseries.rpm rpm -ivh xlf.lic-9.1.1-0.ppc64pseries.rpm rpm -ivh xlf.lib-9.1.1-0.ppc64pseries.rpm rpm -ivh xlf.cmp-9.1.1-0.ppc64pseries.rpm
サンプル・プログラムおよび製品資料パッケージには他の RPM パッケージに対する依存関係はなく、以下のコマンドを使用して任意の順序でインストールすることができます。
rpm -ivh xlf.help-9.1.1-0.ppc64pseries.rpm rpm -ivh xlf.samples-9.1.1-0.ppc64pseries.rpm
XL Fortran V9.1 をデフォルト・ロケーションである /opt/ibmcmp にインストールするには、以下のコマンドを発行します。 XL Fortran V9.1 を SLES9 または Y-HPC でインストール中に依存関係エラーを避けるためには、以下のコマンドを示された順序で発行してください。
rpm -ivh xlsmp.msg.rte-1.5.1-0.ppc64.rpm rpm -ivh xlsmp.rte-1.5.1-0.ppc64.rpm rpm -ivh xlsmp.lib-1.5.1-0.ppc64.rpm rpm -ivh xlmass.lib-4.1.1-0.ppc64.rpm rpm -ivh xlf.msg.rte-9.1.1-0.ppc64.rpm rpm -ivh xlf.rte-9.1.1-0.ppc64.rpm rpm -ivh xlf.rte.lnk-9.1.1-0.ppc64.rpm rpm -ivh xlf.lic-9.1.1-0.ppc64.rpm rpm -ivh xlf.lib-9.1.1-0.ppc64.rpm rpm -ivh xlf.cmp-9.1.1-0.ppc64.rpm
サンプル・プログラムおよび製品資料パッケージには他の RPM パッケージに対する依存関係はなく、以下のコマンドを使用して任意の順序でインストールすることができます。
rpm -ivh xlf.help-9.1.1-0.ppc64.rpm rpm -ivh xlf.samples-9.1.1-0.ppc64.rpm
本節の例には、一緒にインストールする必要のあるパッケージ・グループのそれぞれに、異なるディレクトリーがあります。 表 8 に、それらのパッケージ・グループがリストされています。各ディレクトリーを表す変数は以下の通りです。
XL Fortran V9.1 をデフォルト以外のロケーションにインストールするには、以下のコマンドを発行します。XL Fortran V9.1 を RHEL3 U3 または RHEL4 でインストール中に依存関係エラーを避けるためには、以下のコマンドを示された順序で発行してください。
rpm -ivh xlsmp.msg.rte-1.5.1-0.ppc64pseries.rpm --prefix smprt_path rpm -ivh xlsmp.rte-1.5.1-0.ppc64pseries.rpm --prefix smprt_path rpm -ivh xlsmp.lib-1.5.1-0.ppc64pseries.rpm --prefix smprt_path rpm -ivh xlmass.lib-4.1.1-0.ppc64pseries.rpm --prefix xlmass_path rpm -ivh xlf.msg.rte-9.1.1-0.ppc64pseries.rpm --prefix xlfrt_path rpm -ivh xlf.rte-9.1.1-0.ppc64pseries.rpm --prefix xlfrt_path rpm -ivh xlf.rte.lnk-9.1.1-0.ppc64pseries.rpm --prefix xlfrt_path rpm -ivh xlf.lic-9.1.1-0.ppc64pseries.rpm --prefix xlflic_path rpm -ivh xlf.lib-9.1.1-0.ppc64pseries.rpm --prefix xlf_path rpm -ivh xlf.cmp-9.1.1-0.ppc64pseries.rpm --prefix xlf_path
サンプル・プログラムおよび製品資料パッケージには他の RPM パッケージに対する依存関係はなく、以下のコマンドを使用して任意の順序でインストールすることができます。
rpm -ivh xlf.help-9.1.1-0.ppc64pseries.rpm --prefix xlfdoc_path rpm -ivh xlf.samples-9.1.1-0.ppc64pseries.rpm --prefix xlfsmpls_path
XL Fortran V9.1 をデフォルト以外のロケーションにインストールするには、以下のコマンドを発行します。XL Fortran V9.1 を SLES9 または Y-HPC でインストール中に依存関係エラーを避けるためには、以下のコマンドを示された順序で発行してください。
rpm -ivh xlsmp.msg.rte-1.5.1-0.ppc64.rpm --prefix smprt_path rpm -ivh xlsmp.rte-1.5.1-0.ppc64.rpm --prefix mprt_path rpm -ivh xlsmp.lib-1.5.1-0.ppc64.rpm --prefix smprt_path rpm -ivh xlmass.lib-4.1.1-0.ppc64.rpm --prefix xlmass_path rpm -ivh xlf.msg.rte-9.1.1-0.ppc64.rpm --prefix xlfrt_path rpm -ivh xlf.rte-9.1.1-0.ppc64.rpm --prefix xlfrt_path rpm -ivh xlf.rte.lnk-9.1.1-0.ppc64.rpm --prefix xlfrt_path rpm -ivh xlf.lic-9.1.1-0.ppc64.rpm --prefix xlflic_path rpm -ivh xlf.lib-9.1.1-0.ppc64.rpm --prefix xlf_path rpm -ivh xlf.cmp-9.1.1-0.ppc64.rpm --prefix xlf_path
サンプル・プログラムおよび製品資料パッケージには他の RPM パッケージに対する依存関係はなく、任意の順序でインストールすることができます。
rpm -ivh xlf.help-9.1.1-0.ppc64.rpm --prefix xlfdoc_path rpm -ivh xlf.samples-9.1.1-0.ppc64.rpm --prefix xlfsmpls_path
製品マイグレーション・インストールは、 RHEL4、SLES9、または Y-HPC には適用されません。V9.1 は、それらのオペレーティング・システムでサポートされる XL Fortran の最初のバージョンであるためです。
コンパイラーの基本バージョンがインストールされている場合は、製品の新バージョンをインストールする前に基本バージョンをアンインストールすることを強くお勧めします。
コンパイラーの複数のバージョンをシステムにインストールしたい場合は、上級者のための手順を参照してください。
PTF 更新を適用する前に、以前のコンパイラー・パッケージをアンインストールすることを強くお勧めします。
注:
個々のパッケージについて照会するには、次のコマンドを発行します。
rpm -q xlf.cmp
インストールが正常に行われない場合は、パッケージがインストールされていないことを示すメッセージを受け取ります。
パッケージが適切にインストールされている場合、結果は次のようになります。
xlf.cmp-V.R.M-F
V.R.M-F は、システムにインストールされたコンパイラーの Version.Release.Modification-Fix レベルです。
すべてのコンパイラー・パッケージを照会するには、次のコマンドを発行します。
rpm -qa | grep -e xlf -e xlsmp -e xlmass
パッケージがインストールされていない場合、コマンドの出力はヌルになります。
コンパイラー呼び出しコマンドと、コンパイラーで提供されるその他のユーティリティーのために、man ページが用意されています。
man ページを読むためには、以下のようにして絶対パスを XL Fortran MANPATH 環境変数に追加する必要があります。
export LANG=locale
setenv LANG locale
マニュアル・ページでサポートされるロケールは以下の通りです。
例えば、man ページを英語で表示するには、次のいずれかのコマンドを入力してください。
export LANG=en_US
setenv LANG en_US
MANPATH 環境変数を更新する方法 | |
シェル | コマンド |
---|---|
bash または ksh | export MANPATH=/opt/ibmcmp/xlf/9.1/man:$MANPATH |
csh | setenv MANPATH /opt/ibmcmp/xlf/9.1/man:$MANPATH |
man ページを呼び出すには、例えば次のように、コマンドの前に man を入力します。
man xlf
man ページを終了するには、q と入力します。
インストール後、NLSPATH 環境変数を設定して、ランタイム環境が該当するメッセージ・カタログを見つけられるようにする必要があります。
次のコマンドを発行します。
export NLSPATH=$NLSPATH: smprt_path/msg/%L/%N: xlfrt_path/msg/%L/%N: xlf_path/xlf/9.1/msg/%L/%N
説明:
コンパイラーの 1 つのバージョンだけがシステムにインストールされている場合は、new_install ユーティリティーを使用してコンパイラーを構成する必要があります。 new_install ユーティリティーは自動的に既存の構成ファイルをバックアップし、xlf_configure ユーティリティーを起動します。 new_install を実行するためには、root または管理者特権が必要です。
xlf_configure ユーティリティーは、少なくとも以下のいずれかの場合にのみ、直接起動します。
手順については、xlf_configure ユーティリティーを直接実行するを参照してください。
下の表に、生成された構成ファイル内のいくつかの属性について説明があります。
Linux 特有の構成属性 | ||
属性 | 内容 | 追加情報 |
---|---|---|
gcc_path gcc_path_64 | GCC 実行可能ファイルのロケーション (32 ビット・モードまたは 64 ビット・モード) | gcc コマンドは、指定したパスの下の bin ディレクトリーにあることが必要です。 |
gcc_libs gcc_libs_64 | GCC ライブラリーのコンマで区切られたリスト (32 ビット・モードまたは 64 ビット・モード) | gcc は、このリストを xlf_configure ユーティリティーに戻します。 |
gcc_libdirs gcc_libdirs_64 | GCC ライブラリーを含むディレクトリーのコンマで区切られたリスト (32 ビット・モードまたは 64 ビット・モード) | gcc は、このリストを xlf_configure ユーティリティーに戻します。 |
コンパイラーのどのバージョンもシステムにインストールされていない場合は、new_install ユーティリティーを使用してコンパイラーをインストールおよび構成する必要があります。
new_install ユーティリティーは以下を行ないます。
RHEL4、 Y-HPC、または SLES9 で new_install を実行しているとき、構成ファイルが生成される前にご使用条件に同意する必要があります。ライセンス受諾ツールを実行するためには、表 7 で指定されているように、Java(TM) Runtime Environment をインストールする必要があります。
new_install ユーティリティーは以下の手順で実行します。
cd /opt/ibmcmp/xlf/9.1/bin
XL Fortran V9.1 をデフォルト以外のロケーションにインストールした場合は、次のようにします。
cd xlf_path/xlf/9.1/bin
./new_install
new_install コマンドは、以下のコマンドを実行します。
xlf_configure -gcc gcc32path -gcc64 gcc64path -install -mass xlmass_path/xlmass/4.1 -smprt smprt_path/xlsmp/1.5 -xlflic xlflic_path/xlf/9.1 -xlfrt xlfrt_path/xlf/9.1 -xlf xlf_path/xlf/9.1 xlf_path/xlf/9.1/etc/xlf.base.cfg
xlf_configure ユーティリティーの構文は以下の通りです。
.-------------------. V | >>-xlf_configure----+- -gcc--path---+-+--+-----------+----------> '- -gcc64--path-' +- -o--name-+ '- -install-' >--+---------+--+----------------------------------------+------> '- -force-' | .------------------------------------. | | V | | +---+- -mass--xlmass_path/xlmass/4.1-+-+-+ | +- -smprt--smprt_path/xlsmp/1.5--+ | | +- -xlflic--xlflic_path/xlf/9.1--+ | | +- -xlfrt--xlfrt_path/xlf/9.1----+ | | '- -xlf--xlf_path/xlf/9.1--------' | '- -ibmcmp--path-------------------------' >--+--------------------------+-------------------------------->< '-template_config_filename-'
説明:
例えば、GCC コマンドが /usr/bin/gcc の場合は次のように指定します。
-gcc /usr
xlf_path/xlf/9.1/etc/xlf.base.cfg
以下の資料が XL Fortran V9.1 とともに提供されます。
絶対パスを指定することなくコンパイラーを呼び出したい場合は、以下のいずれかを行ってください。
xlf_path にインストールされている XL Fortran V9.1 コンパイラー呼び出し (例えば xlf) の 1 つのシンボリック・リンクを作成するには、次のコマンドを使用します。
ln -s xlf_path/xlf/9.1/bin/xlf /usr/bin/xlf
例: コンパイラーがデフォルト・ロケーションにある場合は、次のコマンドを使用します。
ln -s /opt/ibmcmp/xlf/9.1/bin/xlf /usr/bin/xlf
XL Fortran V9.1 の PATH 環境変数を変更するには、ターゲット・パス (xlf_path/xlf/9.1/bin/xlf/9.1/bin) を PATH 環境変数に追加します。
例: コンパイラーがデフォルト・ロケーションにある場合は、次のコマンドを使用して PATH 環境変数を変更します。
export PATH=$PATH:/opt/ibmcmp/xlf/9.1/bin
製品インストールおよび重要な検索パスをテストするには、以下のようなシンプルなアプリケーションを作成してみてください。
PRINT *, "Hello World!" END
xlf hello.f -o hello
./hello
"Hello World!" が画面上に表示されれば、期待通りの結果です。
echo $?
結果は 0 になるはずです。
注:
アンインストール中の依存関係エラーを避けるために、以下の順序でコンパイラー・パッケージをアンインストールしてください。
rpm -e xlf.cmp-9.1.1-0 rpm -e xlf.lib-9.1.1-0 rpm -e xlf.lic-9.1.1-0 rpm -e xlf.rte.lnk-9.1.1-0 rpm -e xlf.rte-9.1.1-0 rpm -e xlf.msg.rte-9.1.1-0 rpm -e xlmass.lib-4.1.1-0 rpm -e xlsmp.lib-1.5.1-0 rpm -e xlsmp.rte-1.5.1-0 rpm -e xlsmp.msg.rte-1.5.1-0
サンプル・プログラムと製品資料には、パッケージ依存関係はありません。これらのアンインストールは、以下のコマンドを順不同で発行することで行うことができます。
rpm -e xlf.samples-9.1.1-0 rpm -e xlf.help-9.1.1-0
コンパイラーの以前のバージョンがインストールされている場合は、製品の新バージョンをインストールする前にそのバージョンをアンインストールすることを強くお勧めします。この手順は、以下のようなユーザーが対象となります。
次のようなシナリオの要件を満たすために、コンパイラーの複数のバージョンをシステムにインストールしたい場合があります。
このようなシナリオでは、RHEL3 U3 または RHEL4 での 非デフォルト・インストールの指示に従ってください。
このようなシナリオでは、RHEL3 U3 または RHEL4 でのデフォルト・インストールの指示に従ってください。ご使用の既存コンパイラー・バージョンはランタイム環境の対応するバージョンを使用し、新しいコンパイラー・バージョンはその対応するランタイム環境を使用します。例えば、Fortran V8.1 がすでにインストールされている場合、このバージョンは V8.1 のランタイム環境を引き続き使用します。 XL Fortran V9.1 をデフォルト・ロケーションにインストールすると、それは XL Fortran V9.1 のランタイム環境を使用します。
このようなシナリオでは、最新のランタイム環境を複数のコンパイラー・バージョンで使用する (RHEL3 U3 のみ)の指示に従ってください。ご使用の既存コンパイラー・バージョンと新たにインストールされたコンパイラー・バージョンの両方が、新たにインストールしたランタイム環境を使用します。例えば、XL Fortran V9.1 をデフォルト・ロケーションにインストールすると、それは XL Fortran V9.1 のランタイム環境を使用します。 Fortran V8.1 がすでにインストールされている場合、このバージョンは XL Fortran V9.1 のランタイム環境を使用します。
このようなシナリオでは、コンパイラーの PTF 更新を試すの指示に従ってください。
XL Fortran V8.1 と XL Fortran V9.1 の両方を同じシステムにインストールし、両方に最新の XL Fortran V9.1 ランタイム環境を使用させたい場合は、新しい XL Fortran V9.1 ランタイム関連パッケージを既存の XL Fortran V8.1 ランタイム関連パッケージに上書きしてください。
下の表に、Visual Age Fortran V8.1 と XL Fortran V9.1 の両方のランタイム関連パッケージがリストされています。
ランタイム関連パッケージ | |
XL Fortran V8.1 ランタイム関連パッケージ | XL Fortran 9.1 ランタイム関連パッケージ |
---|---|
xlsmp.msg.rte-1.3.M-F | xlsmp.msg.rte-1.5.M-F |
xlsmp.rte-1.3.M-F | xlsmp.rte-1.5.M-F |
xlsmp.lib-1.3.M-F | xlsmp.lib-1.5.M-F |
xlf.msg.rte 8.1.m-f | xlf.msg.rte 9.1.m-f |
xlf.rte 8.1.m-f | xlf.rte 9.1.m-f |
xlf.rte.lnk 9.1.m-f |
この例では、以下のシナリオを使用します。
このシナリオでは、以下の手順を使用します。
rpm -e xlsmp.msg.rte-1.3.7-2 --nodeps
rpm -e xlf.msg.rte-8.1.1-1 --nodeps
rpm -ivh xlsmp.msg.rte-1.5.1-0.ppc64pseries.rpm
rpm -ivh xlsmp.rte-1.5.1-0.ppc64pseries.rpm --force
rpm -ivh xlsmp.lib-1.5.1-0.ppc64pseries.rpm
rpm -ivt xlmass.lib-4.1.1-0.ppc64pseries.rpm --prefix xlmass_path
rpm -ivh xlf.lic-9.1.1-0.ppc64pseries.rpm --prefix xlflic_path
rpm -ivh xlf.lib-9.1.1-0.ppc64pseries.rpm --prefix xlf_path
rpm -ivh xlf.cmp-9.1.1-0.ppc64pseries.rpm --prefix xlf_path
rpm -ivh xlf.msg.rte-9.1.1-0.ppc64pseries.rpm --prefix xlf_path
rpm -ivh xlf.rte-9.1.1-0.ppc64pseries.rpm --force
rpm -ivh xlf.rte.lnk-9.1.1-0.ppc64pseries.rpm
rpm -ivh xlf.help-9.1.1-0.ppc64pseries.rpm --prefix xlf_path
rpm -ivh xlf.samples-9.1.1-0.ppc64pseries.rpm --prefix xlf_path
xlf_path/xlf/9.1/bin/xlf_configure
-gcc /usr
-gcc64 /usr
-mass xlmass_path/xlmass/4.1
-smprt /opt/ibmcmp/xlsmp/1.5
-xlf xlf_path/xlf/9.1
-xlfrt /opt/ibmcmp/xlf/9.1
-xlflic xlflic_path/xlf/9.1
xlf_path/xlf/9.1/etc/xlf.base.cfg
-o /etc/opt/ibmcmp/xlf/9.1/xlf.cfg
PTF 更新の適用時に、以前の修正レベルをアンインストールする前に PTF 更新をテストすることができます。 PTF は、異なるロケーションにインストールする必要があります (インストールの指示に従ってください)。この場合、xlf.lic を再インストールする必要はありません。
後で、PTF が必要であることがわかり、前バージョンをアンインストールする準備が整ったときに、XL Fortran のアンインストールの指示に従ってアンインストールを行なうことができます。
注:
本章では、XL Fortran V9.1 の構成時に起こりうる問題を説明します。
ERROR: Could not determine location of 32-bit GCC. Suggestion: Ensure 32-bit "glibc-devel", 32-bit "libstdc++-devel" are installed. These packages can be obtained from your operating system install media.
ERROR: Could not determine location of 64-bit GCC. Suggestion: Ensure 64-bit "glibc-devel", 64-bit "libstdc++-devel" are installed. These packages can be obtained from your operating system install media.
ERROR: Please ensure all relevant 32 and 64-bit GCC packages are installed before running "new_install" again. If they are installed but cannot be detected by "new_install", please run "xlf_configure" manually.
gcc helloWorld.c g++ helloWorld.cpp
gcc -m64 helloWorld.c g++ -m64 helloWorld.cpp
rpm -ivh glibc-devel-V.R.M-F.ppc.rpm rpm -ivh libstdc++-devel-V.R.M-F.ppc.rpm
V.R.M-F はパッケージの Version.Release.Modification-Fix レベルです。
rpm -ivh glibc-devel-V.R.M-F.ppc64.rpm rpm -ivh libstdc++-devel-V.R.M-F.ppc64.rpm
V.R.M-F はパッケージの Version.Release.Modification-Fix レベルです。
ERROR: Could not run the license acceptance tool. Please ensure you have installed either libgcj, or both java2 and java2-jre RPM(s) from your operating system installation media.
以下のいずれかのオプションを使用して、より詳細な出力を入手してください。