目次

製品のインストール

  • XL Fortran バージョン 9.1 パッケージ
  • IBM XL Fortran Advanced Edition V9.1 for Linux のインストール
  • システム前提条件
  • 前提条件タスクまたは条件
  • インストール
  • RHEL3 U3 での製品マイグレーション・インストール
  • インストール済みパッケージの照会
  • XL Fortran V9.1 man ページの使用可能化
  • 正しい NLSPATH の設定
  • コンパイラーの構成
  • 資料の表示
  • 短縮コンパイラー呼び出しコマンドのセットアップ
  • コンパイラーのシンボリック・リンクを /usr/bin サブディレクトリーに作成する
  • PATH 環境変数の変更
  • インストールのテスト
  • XL Fortran のアンインストール
  • 上級者のための手順

  • 複数のコンパイラー・バージョンを同じ RHEL3 U3 システムにインストールする
  • 最新のランタイム環境を複数のコンパイラー・バージョンで使用する (RHEL3 U3 のみ)
  • コンパイラーの PTF 更新を試す
  • 構成のトラブルシューティング

  • エラー: 32 ビットまたは 64 ビット GCC (RHEL3 U3、 RHEL4) のロケーションが 判別不能
  • エラー: ライセンス受諾ツールを実行できない (RHEL4,  SLES9, Y-HPC)
  • 問題: デバッグ情報が不足

  • 製品のインストール

    この資料には IBM XL Fortran Advanced Edition V9.1 for Linux に関する重要な情報が含まれています。この製品をインストールする前によくお読みください。また、CD-ROM に同梱の README ファイルには、製品についての最新の情報が含まれていますので、こちらもお読みください。製品のインストール後、README ファイルは xlf_path/xlf/9.1 ディレクトリーに入れられます。

    注:
    xlf_path はシステム上のコンパイラーのロケーションです。コンパイラーがデフォルト・ロケーションにインストールされている場合、xlf_path は /opt/ibmcmp になります。

    XL Fortran バージョン 9.1 パッケージ

    以下のパッケージが CD で提供されています。これらのパッケージを確認するには rpm を使用してください。

    表 1.

    必要な XL Fortran V9.1 パッケージ
    パッケージ名 パッケージの説明
    xlsmp.msg.rte SMP ランタイム・メッセージ
    xlsmp.rte SMP ランタイム動的ライブラリー
    xlsmp.lib SMP ランタイム静的ライブラリー
    xlmass.lib IBM(R) Mathematical Acceleration Subsystem (MASS) ライブラリー
    xlf.msg.rte Fortran ランタイム環境メッセージ
    xlf.rte Fortran ランタイム環境
    xlf.rte.lnk Fortran ランタイム環境リンク
    xlf.lic XL Fortran V9.1 ライセンス
    xlf.lib Fortran コンパイラー・ライブラリー
    xlf.cmp Fortran コンパイラー
    xlf.samples XL Fortran V9.1 サンプル
    xlf.help XL Fortran V9.1 資料

    サポートされるロケールは以下の通りです。


    IBM XL Fortran Advanced Edition V9.1 for Linux のインストール

    IBM XL Fortran Advanced Edition V9.1 for Linux のインストールでは、Linux(TM) パッケージのインストール用標準ツールである Red Hat Package Manager (RPM) が使用されます。 RPM はオペレーティング・システムに付属しています。

    インストール手順の概要は次の通りです。

    1. root ユーザー、または管理者特権を持つユーザーになります。
    2. パッケージをインストールします。
    3. コンパイラー man ページを使用可能にします。
    4. 正しい NLSPATH を設定します。
    5. コンパイラーを構成します。
    6. 呼び出しコマンドのために環境をセットアップします。
    7. インストールをテストします。

    システム前提条件

    前提条件タスクまたは条件

    XL Fortran V9.1 をインストールするには、root ユーザーのアクセス権が必要です。

    プリインストールに必要なパッケージ

    本節にある表に、コンパイラーをインストールする前にインストールする必要のある、GCC およびオペレーティング・システム・パッケージが示されています。

    表 3.

    必要な GCC および RHEL3 U3 オペレーティング・システム・パッケージ
    パッケージ名 バージョン要件
    gcc 3.2.3
    gcc-c++ 3.2.3
    glibc-devel 2.3.2
    libstdc++-devel 3.2.3

    表 4.

    必要な GCC および RHEL4 オペレーティング・システム・パッケージ
    パッケージ名 バージョン要件
    gcc 3.4.3
    gcc-c++ 3.4.3
    glibc-devel 2.3.4
    libstdc++-devel 3.4.3
    libgcj 3.4.3

    表 5.

    必要な GCC および SLES9 オペレーティング・システム・パッケージ
    パッケージ名 バージョン要件
    gcc 3.3.3
    gcc-c++ 3.3.3
    gcc-64bit 9
    glibc-devel-64bit 9
    libstdc++-devel-64bit 9
    java2 1.3.1
    java2-jre 1.3.1

    表 6.

    必要な GCC および Y-HPC オペレーティング・システム・パッケージ
    パッケージ名 バージョン要件
    gcc 3.3.3
    gcc-ppc32 3.3.3
    gcc-c++ 3.3.3
    libgcj 3.3.3

    必要なパッケージがシステムにあることを確認

    次のコマンドを使用して、必要なパッケージがインストールされていることを確認することができます。

       rpm -qa | grep package_name
    

    例えば、gcc-c++ がインストールされているかどうかを確認するには、次のようにして gcc-c++ パッケージを照会します。

       rpm -qa | grep gcc-c++
    

    gcc-c++ バージョン 3.3.3 がインストールされている場合は、次の出力のような結果を得ます。

       gcc-c++-3.3.3-43.24
    

    例外: RHEL3 U3 および RHEL4 では、 32 ビットおよび 64 ビット glibc-devel および libstdc++-devel パッケージの両方が必要です。コンパイラーをインストールする前にこれらのパッケージがインストールされていることを確認するには、 エラー: 32 ビットまたは 64 ビット GCC (RHEL3 U3、 RHEL4) のロケーションが 判別不能の指示に従ってください。

    注:
    これらのパッケージがインストールされているかどうかを確認するために、grep コマンドを使用すべきではありません。これは、RHEL3 U3 および RHEL4 の RPM パッケージが、32 ビットまたは 64 ビット RPM パッケージのどちらであるかにかかわらず、同じ名前になるように構造化されているためです。その結果、出力には 32 ビット、64 ビット、または両方の RPM パッケージのいずれがインストールされているかは示されません。

    特定のタスクをサポートするパッケージ

    表 7 には、製品のインストールには不要でも、特定のタスクをサポートするために必要なプログラムとパッケージがリストされています。

    表 7.

    特定のタスクをサポートするパッケージ
    タスク 前提条件 RPM パッケージ 照会
    必須: xlf_configure を使用してコンパイラーを構成する perl rpm -qf /usr/bin/perl
    オプショナル: コンパイラーに同梱の資料を使用する Web ブラウザーと PDF ビューアーをサポートするグラフィカル・デスクトップ環境 (K Desktop Environment や Gnome など) 用の RPM パッケージ rpm -q mozilla
    rpm -q kdebase3
    rpm -q xpdf

    十分なスペースがあることを確認

    XL Fortran V9.1 パッケージには約 150 MB のハード・ディスク・スペースが必要です。これにはオプションのサンプルと資料が含まれます。

    注:
    コンパイルでの最適化レベルが高いほど、一時ディスク・スペースの必要量は大きくなります。

    デフォルトのインストール・ロケーションでのコンパイラー・インストールに使用可能なスペース量を判別するには、次のコマンドを使用してください。

       df -h /opt
    

    インストール

    本節では、XL Fortran V9.1 コンパイラーをインストールするいくつかの方法について説明します。

    RPM パッケージをインストールした後、new_install または xlf_configure を実行することによってコンパイラーを構成する必要があります。 コンパイラーの構成を参照してください。

    表 8 には、サポートされるすべての Linux ディストリビューション用の RPM パッケージとその前提条件がリストされています。


    表 8.

    XL Fortran V9.1 パッケージとその前提条件
    パッケージ名 前提条件 説明 再配置
    xlsmp.msg.rte
    なし SMP ランタイム・メッセージ SMP パッケージはすべて、同じロケーションにインストールする必要があります。
    xlsmp.rte
    xlsmp.msg.rte
    SMP ランタイム動的ライブラリー
    xlsmp.lib
    xlsmp.msg.rte
    xlsmp.rte
    SMP ランタイム静的ライブラリー
    xlmass.lib
    なし IBM Mathematical Acceleration Subsystem (MASS) ライブラリー 任意のロケーション
    xlf.lic
    なし XL Fortran V9.1 ライセンス 任意のロケーション
    xlf.rte
    なし Fortran ランタイム環境 XL Fortran V9.1 ランタイム関連パッケージはすべて、同じロケーションにインストールする必要があります。
    xlf.rte.lnk
    xlf.rte
    Fortran ランタイム・リンク
    xlf.cmp
    xlf.lib
    xlf.lic
    xlf.rte
    xlf.rte.lnk
    xlmass.lib
    xlsmp.lib
    xlsmp.msg.rte
    xlsmp.rte
    Fortran コンパイラー XL Fortran V9.1 コンパイラーおよびライブラリー・パッケージはすべて、同じロケーションにインストールする必要があります。
    xlf.samples
    なし サンプル・プログラム 任意のロケーション (オプショナル)。
    xlf.help
    なし Man ページおよびコンパイラー資料 (HTML および PDF 形式) 任意のロケーション (オプショナル)。

    1 つのコマンドですべての XL Fortran V9.1 RPM パッケージをインストールする

    現行作業ディレクトリーに XL Fortran V9.1 用 RPM パッケージがすべて含まれ、他の RPM パッケージが含まれていない場合は、次の単一コマンドを使用して XL Fortran V9.1 RPM パッケージをインストールすることができます。

    注:
    デフォルトでは、コンパイラー・パッケージは /opt/ibmcmp ディレクトリーにインストールされます。

    次のコマンドを使用してすべてのパッケージをデフォルト・ロケーションにインストールする

       rpm -ivh *.rpm
    

    次のコマンドを使用してすべてのパッケージを 1 つのデフォルト以外のロケーションに インストールする

       rpm -ivh *.rpm --prefix relocation_path
    

    relocation_path は、製品ファイルのロケーションです。

    各 XL Fortran V9.1 RPM パッケージを個々にインストールする

    現行作業ディレクトリーに、XL Fortran V9.1 RPM パッケージ以外にも RPM パッケージがある場合は、XL Fortran V9.1 RPM パッケージを個々にインストールする必要があります。パッケージを個々にインストールするときに依存関係エラーを避けるためには、デフォルト・インストールの例または 非デフォルト・インストールの例に記されているインストール順序に従うことが必要です。

    注:
    本節にあるコマンドは、以下の変数を使用します。

    次のコマンドを使用してパッケージをデフォルト・ロケーションにインストールする

       rpm -ivh package_name-V.R.M-F.arch.rpm
    

    次のコマンドを使用してパッケージをデフォルト以外のロケーションにインストールする

       rpm -ivh package_name-V.R.M-F.arch.rpm --prefix relocation_path
    

    デフォルト・インストールの例

    RHEL3 U3 または RHEL4 でのデフォルト・インストール

    XL Fortran V9.1 をデフォルト・ロケーションである /opt/ibmcmp にインストールするには、以下のコマンドを発行します。 XL Fortran V9.1 を RHEL3 U3  または RHEL4 でインストール中に依存関係エラーを避けるためには、以下のコマンドを示された順序で発行してください。

      rpm -ivh xlsmp.msg.rte-1.5.1-0.ppc64pseries.rpm
      rpm -ivh xlsmp.rte-1.5.1-0.ppc64pseries.rpm
      rpm -ivh xlsmp.lib-1.5.1-0.ppc64pseries.rpm
      rpm -ivh xlmass.lib-4.1.1-0.ppc64pseries.rpm
      rpm -ivh xlf.msg.rte-9.1.1-0.ppc64pseries.rpm
      rpm -ivh xlf.rte-9.1.1-0.ppc64pseries.rpm
      rpm -ivh xlf.rte.lnk-9.1.1-0.ppc64pseries.rpm
      rpm -ivh xlf.lic-9.1.1-0.ppc64pseries.rpm
      rpm -ivh xlf.lib-9.1.1-0.ppc64pseries.rpm
      rpm -ivh xlf.cmp-9.1.1-0.ppc64pseries.rpm
     
    

    サンプル・プログラムおよび製品資料パッケージには他の RPM パッケージに対する依存関係はなく、以下のコマンドを使用して任意の順序でインストールすることができます。

      rpm -ivh xlf.help-9.1.1-0.ppc64pseries.rpm
      rpm -ivh xlf.samples-9.1.1-0.ppc64pseries.rpm
    
    注:
    XL C/C++ コンパイラーがすでにインストールされている場合、xlsmp.msg.rtexlsmp.rtexlsmp.lib、および xlmass.lib はインストール済みになります。 RPM ユーティリティーは、これらのコンポーネントが複数回インストールされるのを防ぎます。

    SLES9 および Y-HPC でのデフォルト・インストール

    XL Fortran V9.1 をデフォルト・ロケーションである /opt/ibmcmp にインストールするには、以下のコマンドを発行します。 XL Fortran V9.1 を SLES9 または Y-HPC でインストール中に依存関係エラーを避けるためには、以下のコマンドを示された順序で発行してください。

      rpm -ivh xlsmp.msg.rte-1.5.1-0.ppc64.rpm
      rpm -ivh xlsmp.rte-1.5.1-0.ppc64.rpm
      rpm -ivh xlsmp.lib-1.5.1-0.ppc64.rpm
      rpm -ivh xlmass.lib-4.1.1-0.ppc64.rpm
      rpm -ivh xlf.msg.rte-9.1.1-0.ppc64.rpm
      rpm -ivh xlf.rte-9.1.1-0.ppc64.rpm
      rpm -ivh xlf.rte.lnk-9.1.1-0.ppc64.rpm
      rpm -ivh xlf.lic-9.1.1-0.ppc64.rpm
      rpm -ivh xlf.lib-9.1.1-0.ppc64.rpm
      rpm -ivh xlf.cmp-9.1.1-0.ppc64.rpm
    

    サンプル・プログラムおよび製品資料パッケージには他の RPM パッケージに対する依存関係はなく、以下のコマンドを使用して任意の順序でインストールすることができます。

      rpm -ivh xlf.help-9.1.1-0.ppc64.rpm
      rpm -ivh xlf.samples-9.1.1-0.ppc64.rpm
    
    注:
    XL C/C++ コンパイラーがすでにインストールされている場合、xlsmp.msg.rtexlsmp.rtexlsmp.lib、および xlmass.lib はインストール済みになります。RPM ユーティリティーは、これらのコンポーネントが複数回インストールされるのを防ぎます。

    非デフォルト・インストールの例

    本節の例には、一緒にインストールする必要のあるパッケージ・グループのそれぞれに、異なるディレクトリーがあります。 表 8 に、それらのパッケージ・グループがリストされています。各ディレクトリーを表す変数は以下の通りです。

    RHEL3 U3 または RHEL4 での 非デフォルト・インストール

    XL Fortran V9.1 をデフォルト以外のロケーションにインストールするには、以下のコマンドを発行します。XL Fortran V9.1 を RHEL3 U3  または RHEL4 でインストール中に依存関係エラーを避けるためには、以下のコマンドを示された順序で発行してください。

      rpm -ivh xlsmp.msg.rte-1.5.1-0.ppc64pseries.rpm --prefix smprt_path
      rpm -ivh xlsmp.rte-1.5.1-0.ppc64pseries.rpm --prefix smprt_path
      rpm -ivh xlsmp.lib-1.5.1-0.ppc64pseries.rpm --prefix smprt_path
      rpm -ivh xlmass.lib-4.1.1-0.ppc64pseries.rpm --prefix xlmass_path
      rpm -ivh xlf.msg.rte-9.1.1-0.ppc64pseries.rpm --prefix xlfrt_path
      rpm -ivh xlf.rte-9.1.1-0.ppc64pseries.rpm --prefix xlfrt_path
      rpm -ivh xlf.rte.lnk-9.1.1-0.ppc64pseries.rpm --prefix xlfrt_path
      rpm -ivh xlf.lic-9.1.1-0.ppc64pseries.rpm --prefix xlflic_path
      rpm -ivh xlf.lib-9.1.1-0.ppc64pseries.rpm --prefix xlf_path
      rpm -ivh xlf.cmp-9.1.1-0.ppc64pseries.rpm --prefix xlf_path
    

    サンプル・プログラムおよび製品資料パッケージには他の RPM パッケージに対する依存関係はなく、以下のコマンドを使用して任意の順序でインストールすることができます。

      rpm -ivh xlf.help-9.1.1-0.ppc64pseries.rpm --prefix xlfdoc_path
      rpm -ivh xlf.samples-9.1.1-0.ppc64pseries.rpm --prefix xlfsmpls_path
    

    SLES9 または Y-HPC での非デフォルト・インストール

    XL Fortran V9.1 をデフォルト以外のロケーションにインストールするには、以下のコマンドを発行します。XL Fortran V9.1 を SLES9 または Y-HPC でインストール中に依存関係エラーを避けるためには、以下のコマンドを示された順序で発行してください。

      rpm -ivh xlsmp.msg.rte-1.5.1-0.ppc64.rpm --prefix smprt_path
      rpm -ivh xlsmp.rte-1.5.1-0.ppc64.rpm --prefix mprt_path
      rpm -ivh xlsmp.lib-1.5.1-0.ppc64.rpm --prefix smprt_path
      rpm -ivh xlmass.lib-4.1.1-0.ppc64.rpm --prefix xlmass_path
      rpm -ivh xlf.msg.rte-9.1.1-0.ppc64.rpm --prefix xlfrt_path
      rpm -ivh xlf.rte-9.1.1-0.ppc64.rpm --prefix xlfrt_path
      rpm -ivh xlf.rte.lnk-9.1.1-0.ppc64.rpm --prefix xlfrt_path
      rpm -ivh xlf.lic-9.1.1-0.ppc64.rpm --prefix xlflic_path
      rpm -ivh xlf.lib-9.1.1-0.ppc64.rpm --prefix xlf_path
      rpm -ivh xlf.cmp-9.1.1-0.ppc64.rpm --prefix xlf_path
    

    サンプル・プログラムおよび製品資料パッケージには他の RPM パッケージに対する依存関係はなく、任意の順序でインストールすることができます。

      rpm -ivh xlf.help-9.1.1-0.ppc64.rpm --prefix xlfdoc_path
      rpm -ivh xlf.samples-9.1.1-0.ppc64.rpm --prefix xlfsmpls_path
    

    RHEL3 U3 での製品マイグレーション・インストール

    製品マイグレーション・インストールは、 RHEL4、SLES9、または Y-HPC には適用されません。V9.1 は、それらのオペレーティング・システムでサポートされる XL Fortran の最初のバージョンであるためです。

    注:
    前バージョンのコンパイラーがシステムにインストールされている場合は、xlf_configure ユーティリティーを使用してコンパイラーを構成する必要があります。製品の複数のバージョンがインストールされている場合は、new_install を使用しないでください。

    バージョンアップ

    コンパイラーの基本バージョンがインストールされている場合は、製品の新バージョンをインストールする前に基本バージョンをアンインストールすることを強くお勧めします。

    コンパイラーの複数のバージョンをシステムにインストールしたい場合は、上級者のための手順を参照してください。

    PTF 更新

    PTF 更新を適用する前に、以前のコンパイラー・パッケージをアンインストールすることを強くお勧めします。

    注:

    1. PTF (プログラム一時修正) 更新では、xlf.lic 以外のすべてのパッケージが提供されます。 xlf.lic は、ご使用の基本バージョンのものを使用してください。

    2. PTF 更新の適用時に、以前の修正レベルをアンインストールする前に PTF 更新をテストすることができます。この場合、PTF を異なるロケーションにインストールする必要があります。その手順については、上級者のための手順を参照してください。

    インストール済みパッケージの照会

    個々のパッケージについて照会するには、次のコマンドを発行します。

       rpm -q xlf.cmp
    

    インストールが正常に行われない場合は、パッケージがインストールされていないことを示すメッセージを受け取ります。

    パッケージが適切にインストールされている場合、結果は次のようになります。

       xlf.cmp-V.R.M-F
    

    V.R.M-F は、システムにインストールされたコンパイラーの Version.Release.Modification-Fix レベルです。

    すべてのコンパイラー・パッケージを照会するには、次のコマンドを発行します。

       rpm -qa | grep -e xlf -e xlsmp -e xlmass
    

    パッケージがインストールされていない場合、コマンドの出力はヌルになります。

    XL Fortran V9.1 man ページの使用可能化

    コンパイラー呼び出しコマンドと、コンパイラーで提供されるその他のユーティリティーのために、man ページが用意されています。

    man ページを読むためには、以下のようにして絶対パスを XL Fortran MANPATH 環境変数に追加する必要があります。

    1. 端末ウィンドウを開きます。
    2. 使用しているシェルに応じて、以下のいずれかのコマンドを入力します。

      マニュアル・ページでサポートされるロケールは以下の通りです。

      例えば、man ページを英語で表示するには、次のいずれかのコマンドを入力してください。

      
      
    3. 下の表のように、/opt/ibmcmp/xlf/9.1/manMANPATH 環境変数の先頭に追加します。


      表 9.

      MANPATH 環境変数を更新する方法
      シェル コマンド
      bash または ksh export MANPATH=/opt/ibmcmp/xlf/9.1/man:$MANPATH
      csh setenv MANPATH /opt/ibmcmp/xlf/9.1/man:$MANPATH

    man ページを呼び出すには、例えば次のように、コマンドの前に man を入力します。

    man xlf

    man ページを終了するには、q と入力します。

    正しい NLSPATH の設定

    インストール後、NLSPATH 環境変数を設定して、ランタイム環境が該当するメッセージ・カタログを見つけられるようにする必要があります。

    次のコマンドを発行します。

      export NLSPATH=$NLSPATH:
       smprt_path/msg/%L/%N:
       xlfrt_path/msg/%L/%N:
       xlf_path/xlf/9.1/msg/%L/%N
     
    

    説明:

    注:
    デフォルトのインストール・ロケーションを使用する場合、smprt_pathxlfrt_path、および xlf_path/opt/ibmcmp になります。

    コンパイラーの構成

    コンパイラーの 1 つのバージョンだけがシステムにインストールされている場合は、new_install ユーティリティーを使用してコンパイラーを構成する必要があります。 new_install ユーティリティーは自動的に既存の構成ファイルをバックアップし、xlf_configure ユーティリティーを起動します。 new_install を実行するためには、root または管理者特権が必要です。

    xlf_configure ユーティリティーは、少なくとも以下のいずれかの場合にのみ、直接起動します。

    手順については、xlf_configure ユーティリティーを直接実行するを参照してください。

    注:
    xlf_configure を使用してコンパイラーを構成する場合、出力構成ファイル xlf.cfg は、書き込み許可のあるロケーションにインストールできます。この場合は root または管理者特権は不要です。

    下の表に、生成された構成ファイル内のいくつかの属性について説明があります。

    表 10.

    Linux 特有の構成属性
    属性 内容 追加情報
    gcc_path
    gcc_path_64
    GCC 実行可能ファイルのロケーション (32 ビット・モードまたは 64 ビット・モード) gcc コマンドは、指定したパスの下の bin ディレクトリーにあることが必要です。
    gcc_libs
    gcc_libs_64
    GCC ライブラリーのコンマで区切られたリスト (32 ビット・モードまたは 64 ビット・モード) gcc は、このリストを xlf_configure ユーティリティーに戻します。
    gcc_libdirs
    gcc_libdirs_64
    GCC ライブラリーを含むディレクトリーのコンマで区切られたリスト (32 ビット・モードまたは 64 ビット・モード) gcc は、このリストを xlf_configure ユーティリティーに戻します。

    new_install ユーティリティーの実行

    コンパイラーのどのバージョンもシステムにインストールされていない場合は、new_install ユーティリティーを使用してコンパイラーをインストールおよび構成する必要があります。

    new_install ユーティリティーは以下を行ないます。

    RHEL4、 Y-HPC、または SLES9 で new_install を実行しているとき、構成ファイルが生成される前にご使用条件に同意する必要があります。ライセンス受諾ツールを実行するためには、表 7 で指定されているように、Java(TM) Runtime Environment をインストールする必要があります。

    注:
    このステップは、RHEL3 U3 では不要です。

    new_install ユーティリティーは以下の手順で実行します。

    1. new_install および xlf_configure 実行可能ファイルのあるディレクトリーに変更します。
         cd /opt/ibmcmp/xlf/9.1/bin
      

      XL Fortran V9.1 をデフォルト以外のロケーションにインストールした場合は、次のようにします。

         cd xlf_path/xlf/9.1/bin
      
    2. 次のコマンドを実行します。
        ./new_install
      

      new_install コマンドは、以下のコマンドを実行します。

         xlf_configure
         -gcc gcc32path
         -gcc64 gcc64path
         -install
         -mass xlmass_path/xlmass/4.1
         -smprt smprt_path/xlsmp/1.5
         -xlflic xlflic_path/xlf/9.1
         -xlfrt xlfrt_path/xlf/9.1
         -xlf xlf_path/xlf/9.1
         xlf_path/xlf/9.1/etc/xlf.base.cfg
      

    xlf_configure ユーティリティーを直接実行する

    xlf_configure ユーティリティーの構文は以下の通りです。

                      .-------------------.
                      V                   |
    >>-xlf_configure----+- -gcc--path---+-+--+-----------+---------->
                        '- -gcc64--path-'    +- -o--name-+
                                             '- -install-'
     
    >--+---------+--+----------------------------------------+------>
       '- -force-'  | .------------------------------------. |
                    | V                                    | |
                    +---+- -mass--xlmass_path/xlmass/4.1-+-+-+
                    |   +- -smprt--smprt_path/xlsmp/1.5--+   |
                    |   +- -xlflic--xlflic_path/xlf/9.1--+   |
                    |   +- -xlfrt--xlfrt_path/xlf/9.1----+   |
                    |   '- -xlf--xlf_path/xlf/9.1--------'   |
                    '- -ibmcmp--path-------------------------'
     
    >--+--------------------------+--------------------------------><
       '-template_config_filename-'
     
     
    

    説明:

    -gcc path
    GCC bin ディレクトリーがインストールされるパスを指定します。構成ファイルでは、gcc_path 属性がこのパスに設定されます。

    例えば、GCC コマンドが /usr/bin/gcc の場合は次のように指定します。

      -gcc /usr
    

    -gcc64 path
    64 ビット GCC bin ディレクトリーがインストールされるパスを指定します。構成ファイルでは、gcc_path_64 属性がこのパスに設定されます。

    -o name
    生成する構成ファイルの名前を指定します。デフォルトでは、出力はディスプレイに書き込まれます。

    -install
    デフォルトのコンパイラー構成ファイル xlf.cfg を生成し、それをデフォルト・ロケーション /etc/opt/ibmcmp/xlf/9.1/xlf.cfg に置きます。

    -force
    xlf_configure ユーティリティーに、既存の出力ファイルを、指定した名前とパスで上書きするように強制します。デフォルトでは、force を使用しない場合、xlf_configure はエラー・メッセージを発行し、指定したファイルがすでに存在する場合は停止します。

    -mass xlmass_path/xlmass/4.1
    xlmass.lib パッケージのパスを指定します。デフォルトでは、パスは /opt/ibmcmp/xlmass/4.1 です。

    -smprt smprt_path/xlsmp/1.5
    xlsmp.msg.rtexlsmp.rte、および xlsmp.lib パッケージのパスを指定します。デフォルトでは、これは /opt/ibmcmp/xlsmp/1.5 です。

    -xlflic xlflic_path/xlf/9.1
    xlf.lic パッケージのパスを指定します。デフォルトは /opt/ibmcmp/xlf/9.1 です。

    -xlfrt xlfrt_path/xlf/9.1
    xlf.msg.rtexlf.rte、および xlf.rte.lnk パッケージのパスを指定します。デフォルトは /opt/ibmcmp/xlf/9.1 です。

    -xlf xlf_path/xlf/9.1
    xlf.cmp パッケージのパスを指定します。デフォルトは /opt/ibmcmp/xlf/9.1 です。

    -ibmcmp relocation_path
    すべての XL Fortran V9.1 パッケージ (xlsmp.msg.rtexlsmp.rtexlsmp.libxlf.licxlf.msg.rtexlf.rtexlf.rte.lnk、および xlf .cmp) がインストールされているパスを代替として指定します。この場合、relocation_pathsmprt_pathxlflic_pathxlfrt_path、および xlf_path を表します。

    注:
    パッケージを異なるサブディレクトリーにインストールしたい場合は、ibmcmp を使用しないでください。

    template_config_filename
    構成ファイルを作成するために使用される入力ファイルを指定します。デフォルトは /opt/ibmcmp/xlf/9.1/etc/xlf.base.cfg です。 xlf.cmp パッケージを xlf_path に再配置したがデフォルト・テンプレートを使用したい場合は、次のように指定します。

    xlf_path/xlf/9.1/etc/xlf.base.cfg


    資料の表示

    以下の資料が XL Fortran V9.1 とともに提供されます。

    README ファイル
    README ファイルは、インストール CD の root ディレクトリーにあります。このファイルは /opt/ibmcmp/xlf/9.1 ディレクトリーにインストールされます。

    PDF ブック
    XL Fortran V9.1 資料の PDF 版が、インストール CD の /doc/language_path/pdf ディレクトリーにあります。 xlf.help パッケージをインストールすると、PDF ファイルはシステム上の対応するディレクトリーにインストールされます。例えば、xlf.help パッケージをデフォルト・ロケーションにインストールする場合、

    注:
    これらのファイルを表示するには、PDF ビューアーが必要になります。 xpdf ビューアーは、サポートされる Linux ディストリビューションにそれぞれ組み込まれています。

    HTML ファイル
    XL Fortran V9.1 資料の HTML 版が、インストール CD の /doc/language_path/html ディレクトリーにあります。 xlf.help パッケージをインストールすると、HTML ファイルはシステム上の対応するディレクトリーにインストールされます。例えば、xlf.help パッケージをデフォルト・ロケーションにインストールする場合、

    注:
    HTML ファイルを表示するには、Mozilla や Konqueror などの Web ブラウザーでファイル index.htm を開きます。

    man ページ
    コンパイラー呼び出しコマンド (xlf など) と、追加コマンド xlf_configurenew_installshowpdfmergepdfresetpdf、および cleanpdf について、man ページが提供されています。例えば、xlf.help パッケージをデフォルト・ロケーションにインストールする場合、

    短縮コンパイラー呼び出しコマンドのセットアップ

    絶対パスを指定することなくコンパイラーを呼び出したい場合は、以下のいずれかを行ってください。

    コンパイラーのシンボリック・リンクを /usr/bin サブディレクトリーに作成する

    xlf_path にインストールされている XL Fortran V9.1 コンパイラー呼び出し (例えば xlf) の 1 つのシンボリック・リンクを作成するには、次のコマンドを使用します。

    ln -s xlf_path/xlf/9.1/bin/xlf /usr/bin/xlf
    

    例: コンパイラーがデフォルト・ロケーションにある場合は、次のコマンドを使用します。

    ln -s /opt/ibmcmp/xlf/9.1/bin/xlf /usr/bin/xlf
    

    PATH 環境変数の変更

    XL Fortran V9.1 の PATH 環境変数を変更するには、ターゲット・パス (xlf_path/xlf/9.1/bin/xlf/9.1/bin) を PATH 環境変数に追加します。

    例: コンパイラーがデフォルト・ロケーションにある場合は、次のコマンドを使用して PATH 環境変数を変更します。

    export PATH=$PATH:/opt/ibmcmp/xlf/9.1/bin
    

    インストールのテスト

    製品インストールおよび重要な検索パスをテストするには、以下のようなシンプルなアプリケーションを作成してみてください。

    1. 以下の Fortran プログラムを作成し、ソース・ファイルに hello.f という名前を付けます。

            PRINT *, "Hello World!"
            END
      

      注:
      各行には、最初のテキスト文字の前に 6 つのブランク・スペースが必要です。
    2. 次のコマンドを入力して、プログラムをコンパイルします。

        xlf  hello.f -o hello
      
    3. 次のプログラムを実行します。

        ./hello
      

      "Hello World!" が画面上に表示されれば、期待通りの結果です。

    4. プログラムの終了コードを調べます。

        echo $?
      

      結果は 0 になるはずです。


    XL Fortran のアンインストール

    注:

    1. この製品をアンインストールするには、root ユーザーのアクセス権が必要です。

    2. パッケージをアンインストールするときは必ず、パッケージの V.R.M-F (Version.Release.Modification-Fix level) を指定してください。

    3. パッケージをアンインストールする順序は常に、インストールした順序の逆 (LIFO) になります。

    4. 他のパッケージが必要とするパッケージは、アンインストールすることはできません。例えば、SMP ランタイム (xlsmp.rte) は、 IBM XL C/C++ コンパイラーも同じシステムにインストールされている場合は共用コンポーネントです。

    5. パッケージ除去コマンドは、new_install または xlf_configure によって生成された構成ファイルを除去しません。

    アンインストール中の依存関係エラーを避けるために、以下の順序でコンパイラー・パッケージをアンインストールしてください。

      rpm -e xlf.cmp-9.1.1-0
      rpm -e xlf.lib-9.1.1-0
      rpm -e xlf.lic-9.1.1-0
      rpm -e xlf.rte.lnk-9.1.1-0
      rpm -e xlf.rte-9.1.1-0
      rpm -e xlf.msg.rte-9.1.1-0
      rpm -e xlmass.lib-4.1.1-0
      rpm -e xlsmp.lib-1.5.1-0
      rpm -e xlsmp.rte-1.5.1-0
      rpm -e xlsmp.msg.rte-1.5.1-0
     
    

    サンプル・プログラムと製品資料には、パッケージ依存関係はありません。これらのアンインストールは、以下のコマンドを順不同で発行することで行うことができます。

      rpm -e xlf.samples-9.1.1-0
      rpm -e xlf.help-9.1.1-0
    

    上級者のための手順

    コンパイラーの以前のバージョンがインストールされている場合は、製品の新バージョンをインストールする前にそのバージョンをアンインストールすることを強くお勧めします。この手順は、以下のようなユーザーが対象となります。


    複数のコンパイラー・バージョンを同じ RHEL3 U3 システムにインストールする

    注:
    ユーザーごとに個別のライセンスが必要になります。

    次のようなシナリオの要件を満たすために、コンパイラーの複数のバージョンをシステムにインストールしたい場合があります。

    最新のランタイム環境を複数のコンパイラー・バージョンで使用する (RHEL3 U3 のみ)

    XL Fortran V8.1 と XL Fortran V9.1 の両方を同じシステムにインストールし、両方に最新の XL Fortran V9.1 ランタイム環境を使用させたい場合は、新しい XL Fortran V9.1 ランタイム関連パッケージを既存の XL Fortran V8.1 ランタイム関連パッケージに上書きしてください。

    注:
    新しい XL Fortran V9.1 ランタイム環境とコンパイラーをインストールするときに依存関係エラーを避けるためには、例: 既存のランタイム環境を上書きする手順に記載された手順を使用してください。

    下の表に、Visual Age Fortran V8.1 と XL Fortran V9.1 の両方のランタイム関連パッケージがリストされています。


    表 11.

    ランタイム関連パッケージ
    XL Fortran V8.1 ランタイム関連パッケージ XL Fortran 9.1 ランタイム関連パッケージ
    xlsmp.msg.rte-1.3.M-F xlsmp.msg.rte-1.5.M-F
    xlsmp.rte-1.3.M-F xlsmp.rte-1.5.M-F
    xlsmp.lib-1.3.M-F xlsmp.lib-1.5.M-F
    xlf.msg.rte 8.1.m-f xlf.msg.rte 9.1.m-f
    xlf.rte 8.1.m-f xlf.rte 9.1.m-f
    xlf.rte.lnk 9.1.m-f

    注:
    これらのパッケージ名には、以下の変数が含まれています。

    例: 既存のランタイム環境を上書きする手順

    この例では、以下のシナリオを使用します。

    注:
    XL Fortran V9.1 に関連していないパッケージの --prefix path オプションは、これらもデフォルト・ロケーションにインストールする場合は省略できます。

    このシナリオでは、以下の手順を使用します。

    1. 依存関係エラーを避けるためには、次のコマンドを発行して、既存のランタイム関連パッケージをアンインストールしてください。

      rpm -e xlsmp.msg.rte-1.3.7-2 --nodeps

      rpm -e xlf.msg.rte-8.1.1-1 --nodeps

    2. 既存のランタイム関連パッケージを置き換えるには、次のコマンドを発行して XL Fortran V9.1 コンパイラーをインストールしてください。

      rpm -ivh xlsmp.msg.rte-1.5.1-0.ppc64pseries.rpm

      rpm -ivh xlsmp.rte-1.5.1-0.ppc64pseries.rpm --force

      rpm -ivh xlsmp.lib-1.5.1-0.ppc64pseries.rpm

      rpm -ivt xlmass.lib-4.1.1-0.ppc64pseries.rpm --prefix xlmass_path

      rpm -ivh xlf.lic-9.1.1-0.ppc64pseries.rpm --prefix xlflic_path

      rpm -ivh xlf.lib-9.1.1-0.ppc64pseries.rpm --prefix xlf_path

      rpm -ivh xlf.cmp-9.1.1-0.ppc64pseries.rpm --prefix xlf_path

      rpm -ivh xlf.msg.rte-9.1.1-0.ppc64pseries.rpm --prefix xlf_path

      rpm -ivh xlf.rte-9.1.1-0.ppc64pseries.rpm --force

      rpm -ivh xlf.rte.lnk-9.1.1-0.ppc64pseries.rpm

      rpm -ivh xlf.help-9.1.1-0.ppc64pseries.rpm --prefix xlf_path

      rpm -ivh xlf.samples-9.1.1-0.ppc64pseries.rpm --prefix xlf_path

    3. 次のようにして xlf_configure ユーティリティーを呼び出します。

      xlf_path/xlf/9.1/bin/xlf_configure

      -gcc /usr

      -gcc64 /usr

      -mass xlmass_path/xlmass/4.1

      -smprt /opt/ibmcmp/xlsmp/1.5

      -xlf xlf_path/xlf/9.1

      -xlfrt /opt/ibmcmp/xlf/9.1

      -xlflic xlflic_path/xlf/9.1

      xlf_path/xlf/9.1/etc/xlf.base.cfg

      -o /etc/opt/ibmcmp/xlf/9.1/xlf.cfg


    コンパイラーの PTF 更新を試す

    PTF 更新の適用時に、以前の修正レベルをアンインストールする前に PTF 更新をテストすることができます。 PTF は、異なるロケーションにインストールする必要があります (インストールの指示に従ってください)。この場合、xlf.lic を再インストールする必要はありません。

    後で、PTF が必要であることがわかり、前バージョンをアンインストールする準備が整ったときに、XL Fortran のアンインストールの指示に従ってアンインストールを行なうことができます。

    注:

    1. xlf.lic はアンインストールしないでください。このパッケージをアンインストールしようとすると、エラー・メッセージを受け取ります。これは、このパッケージが、ご使用のシステムにインストールされている他のパッケージの前提条件であるためです。

    2. コンパイラーの前バージョンをアンインストールしない場合は、new_install ユーティリティーを使用しないでください。 xlf_configure ユーティリティーを使用してください。

    3. コンパイラーの基本バージョンをシステムからアンインストールせず、同じロケーションに PTF を適用しようとすると、インストールは失敗します。ファイルのロケーションが同じであるため、RPM ユーティリティーは既存パッケージが上書きされるのを妨げます。

    構成のトラブルシューティング

    本章では、XL Fortran V9.1 の構成時に起こりうる問題を説明します。


    エラー: 32 ビットまたは 64 ビット GCC (RHEL3 U3、 RHEL4) のロケーションが 判別不能

    シナリオ
    new_install または xlf_configure ユーティリティーを実行して、 RHEL3 U3 または RHEL4 を稼動しているコンピューター上のコンパイラーを構成しているときに、以下のエラー・メッセージの少なくとも 1 つを受け取りました。

    エラー・メッセージ


    ERROR: Could not determine location of 32-bit GCC. Suggestion: Ensure 32-bit "glibc-devel", 32-bit
    "libstdc++-devel" are installed.  These packages can be obtained from your operating system install media.
     
    
    ERROR: Could not determine location of 64-bit GCC.  Suggestion: Ensure 64-bit "glibc-devel", 64-bit
    "libstdc++-devel" are installed.  These packages can be obtained from your operating system install media.
     
    
    ERROR: Please ensure all relevant 32 and 64-bit GCC packages are installed before running "new_install"
    again. If they are installed but cannot be detected by "new_install", please run "xlf_configure" manually.
    

    説明
    以下のパッケージのいずれかまたは両方が、適切なディレクトリーにインストールされていません。

    注:
    RHEL3 U3 または RHEL4 では、32 ビットと 64 ビットの両方のパッケージがまったく同じ RPM 名を持っているため、パッケージを照会することで、GCC の 32 ビットと 64 ビットのどちらのバージョンがインストールされているかを判別することはできません。

    処置
    テスト・ケースを 32 ビットと 64 ビットの両方のモードでコンパイルすることで、glibc-devel および libstdc++-devel の 32 ビットおよび 64 ビット RPM パッケージの両方がシステムにインストールされていることを確認してください。テスト・プログラムがエラー・メッセージなしで正常にコンパイルされた場合、これは RPM パッケージがインストールされていることを示しています。エラー・メッセージを受け取った場合、これはパッケージをインストールする必要があることを意味します。

    この例では、クラシックな "Hello World" テスト・ケースのインスタンスを使用します。

    1. GCC の 32 ビット・モード・バージョンをテストするには、次のコマンドを実行します。

         gcc helloWorld.c
         g++ helloWorld.cpp
      
    2. GCC の 64 ビット・モード・バージョンをテストするには、次のコマンドを実行します。

         gcc -m64 helloWorld.c
         g++ -m64 helloWorld.cpp
      
    3. プログラムが正常にコンパイルできない場合、これは必要なパッケージをインストールし、コンパイラーを再度構成する必要があることを意味します。

      1. 32 ビット・モードのテストでエラー・メッセージを受け取った場合は、以下のコマンドを使用して必要なパッケージをインストールしてください。

           rpm -ivh glibc-devel-V.R.M-F.ppc.rpm
           rpm -ivh libstdc++-devel-V.R.M-F.ppc.rpm
        

        V.R.M-F はパッケージの Version.Release.Modification-Fix レベルです。

        注:
        32 ビット glibc-devel および libstdc++-devel パッケージは、オペレーティング・システムで提供されたインストール・メディアから利用することができます。パッケージが 32 ビット・モード用か 64 ビット・モード用かは、RPM ファイル名で判別できます。32 ビット・モードの RPM ファイル名は *.ppc.rpm です。
      2. 64 ビット・モードのテストでエラー・メッセージを受け取った場合は、以下のコマンドを使用して必要なパッケージをインストールしてください。

           rpm -ivh glibc-devel-V.R.M-F.ppc64.rpm
           rpm -ivh libstdc++-devel-V.R.M-F.ppc64.rpm
        

        V.R.M-F はパッケージの Version.Release.Modification-Fix レベルです。

        注:
        64 ビット glibc-devel および libstdc++-devel パッケージは、オペレーティング・システムで提供されたインストール・メディアから利用することができます。パッケージが 32 ビット・モード用か 64 ビット・モード用かは、RPM ファイル名で判別できます。64 ビット・モードの RPM ファイル名は *.ppc64.rpm です。
      3. new_install または xlf_configure を再度実行してください。

    エラー: ライセンス受諾ツールを実行できない (RHEL4,  SLES9, Y-HPC)

    シナリオ
    RHEL3 U3 以外のサポートされる Linux ディストリビューションを稼動しているコンピューター上で new_install ユーティリティーを実行しているときに、以下のエラー・メッセージを受け取りました。

    エラー・メッセージ


    ERROR: Could not run the license acceptance tool.  Please ensure you have installed either libgcj, or
    both java2 and java2-jre RPM(s) from your operating system installation media.
    

    説明
    new_install ユーティリティーを実行するには、 Java Runtime Environment が必要です。

    処置
    Java Runtime Environment がインストールされていることを確認してください。手順については、必要なパッケージがシステムにあることを確認を参照してください。その後で、new_install を再度実行してください。

    問題: デバッグ情報が不足

    シナリオ
    new_install または xlf_configure を実行しているときに予期しない結果が起き、システムが提供するより多くの情報が必要です。

    処置

    以下のいずれかのオプションを使用して、より詳細な出力を入手してください。

    IBM Copyright 2005