XL Fortran 浮動小数点処理

部分目次

  • IEEE 浮動小数点の概要
  • IEEE を厳守するためのコンパイル方法
  • IEEE 単精度値および倍精度値
  • IEEE 拡張精度値
  • 無限大と NaN
  • 例外処理モデル
  • ハードウェア固有の浮動小数点の概要
  • 単精度および倍精度の値
  • 拡張精度値
  • XL Fortran の浮動小数点計算の丸め方
  • 丸めモードの選択
  • 丸め誤差の最小化
  • 全体にわたる丸めの最小化
  • 実行時までの丸めの遅延
  • 丸めモードでの整合性の確保
  • 他のシステムの浮動小数点結果の再現
  • 浮動小数点パフォーマンスの最大化
  • 浮動小数点演算例外の検出とトラッピング
  • 浮動小数点演算例外をトラッピングするためのコンパイラー機能
  • 例外ハンドラーのインストール
  • 浮動小数点状況および制御レジスターの制御
  • xlf_fp_util プロシージャー
  • fpgets および fpsets サブルーチン
  • 例外処理のためのサンプル・プログラム
  • 特定の変数に対して例外を発生させるには
  • 浮動小数点演算例外のトラッピングによるパフォーマンスへの影響の最小化
  • 本節では、次のような、浮動小数点処理についてよくある疑問にお答えします。

    関連情報:
    本節では、浮動小数点処理のためのオプションにおいてと、 特に -qfloat オプションにおいて、 グループにまとめられているコンパイラー・オプションを繰り返し参照します。 XL Fortran コンパイラーは、例外処理と IEEE 算術演算サポート用の 3 つの組み込みモジュールも提供して、 移植性を容易にする IEEE モジュール準拠のコードを作成する助けとします。 詳細については、「XL Fortran ランゲージ・リファレンス」の『IEEE モジュールとサポート』を 参照してください。

    浮動小数点の計算にコンパイラー・オプションを使用すると、 浮動小数点計算の精度、パフォーマンス、そしておそらくは正確さに影響があります。 ほとんどのプログラムを効率よくかつ正確に実行するように各オプションのデフォルト値は選択されていますが、 思いどおりにアプリケーションを処理するには、デフォルト以外のオプションが必要になる場合もあります。 それらのオプションを使用する前に、本節をお読みになることを強くお勧めします。

    注:
    本節の単精度、倍精度、および拡張精度の計算に関する説明はすべて デフォルト状態、すなわち -qrealsize=4 が指定され、-qautodbl が指定されていない状態のことを述べています。 これらの設定値を変更する場合、Fortran の REALDOUBLE PRECISION などのサイズを 変更しても、単精度、倍精度、および拡張精度 (小文字) の用語はやはり、それぞれ 4 バイト、8 バイト、および 16 バイトのエンティティーを指すことを念頭に置いておいてください。

    本節の情報は、PowerPC ファミリー・プロセッサーでの浮動小数点処理に 関するものです。

    IBM Copyright 2003