ユーザー・グループが、そのメンバーの要求するデータおよびファイルにアクセスできるようにするには、1 つ以上のレプリケーション・サブスクリプションを定義する必要があります。 レプリケーション・サブスクリプション は、ソース・システム (エンタープライズ・サーバー) 内の情報をターゲット・システム (モバイル・デバイス) とどのように同期させるかについての指定を行います。
モバイル・デバイス管理センターでは、いくつかのタイプのサブスクリプションを作成することができます。DataPropagator サブスクリプション、JDBC サブスクリプション、アップロード・サブスクリプション、ファイル・サブスクリプション、およびカスタム・サブスクリプションを作成できます。
作成する必要のあるサブスクリプションを判別するには、モバイル・ユーザーのグループが作業を実行するためにどのような情報を現在必要としているかを調べます。ユーザー・グループのアプリケーションがどのデータにアクセスするか、どのファイルを定期的に表示または使用するか、を判別します。
「Create JDBC Subscription (JDBC サブスクリプションの作成)」ノートブックを使用して、JDBC 表サブスクリプションを作成します。
作成するそれぞれの表サブスクリプションは、1 つ以上の表を参照することができます。
JDBC サブスクリプションを作成する
ユーザーを認証した後、同期サーバーはユーザーが所属しているグループを判別してから、管理制御データベースを照会して、要求に関係するサブスクリプションを判別します。このため、同期サーバーは、各サブスクリプションを名前によって一意的に識別できなければなりません。
JDBC サブスクリプションを識別する
「Identification (識別)」ページで、以下のフィールドに入力します。
Windows CE および Windows 32 ビット版のプラットフォームの場合、暗号化サポートは、Microsoft の Microsoft High Encryption Pack によってのみ使用できます。Windows CE/Pocket PC のクライアントまたは Windows 32 ビット版プラットフォームのクライアントと DB2 Everyplace 同期サーバーの間で暗号化を使用するには、 Microsoft High Encryption Pack をインストールしなければなりません。Palm OS では、 Palm OS 3.3 以降で暗号化をサポートしています。
暗号化レベルを指定する
「Identification (識別)」ページで、「Encryption level (暗号化レベル)」フィールドを使用して、暗号化レベルを選択します。以下の 3 つのオプションが選択可能です。
ソースおよびミラー・データベースを指定する必要があります。アップロード・サブスクリプションの場合には、ミラー・データベースは必要ありません。
ソース・データベース・ドライバーおよび URL を指定する
「Create JDBC Subscription (JDBC サブスクリプションの作成)」ノートブックの「Source (ソース)」ページで、次の情報を指定します。
「Test connection (接続のテスト)」をクリックして、ソース・データベースの設定を検証します。
同期化 サブスクリプションの場合にはミラー・データベースを指定する必要がありますが、アップロード・サブスクリプションの場合には必要ありません。
ミラー・データベース・ドライバーおよび URL の指定方法
「Create JDBC Subscription (JDBC サブスクリプションの作成)」ノートブックの「Mirror (ミラー)」ページで、次の情報を指定します。
「Test connection (接続のテスト)」をクリックして、ソース・データベースの設定を検証します。
各 JDBC サブスクリプションごとに 1 つ以上の表を定義する必要があります。サブスクリプションに複数の表を指定すると、それらの表は、サブスクリプションの作成時に追加した順序と同じ順序で同期化されます。この順序は、「Define Replication Subscription (レプリケーション・サブスクリプションの定義)」ウィンドウで表のリストを見るとわかります。
異なる 2 つのサブスクリプションに同じソースおよびターゲット表を指定してはなりません。同じソース表を複写する 2 つのサブスクリプションを作成したい場合には、別のターゲット表を使用してください。
サブスクリプションに表を追加する方法
「Filter (フィルター)」をクリックして、表リスト中の選択可能な表を制限するために使用するソース・フィルターを変更します。「Filter (フィルター)」ウィンドウがオープンします。
% 記号は、ワイルドカードです。「Source schema (ソース・スキーマ)」フィールドや「Source table (ソース表)」フィールドで % を入力すると、表リスト中のすべての使用可能な表が表示されます。
特定の表 (たとえば、訪問看護婦グループの PATIENTS 表) に対するサブスクリプションを作成した後は、パフォーマンス上の考慮から、表におけるデータのサブセットのみを複写しなければならない場合があります。サブスクリプションにおける各表ごとに複写する個々の行または列を選択することによって、このサブセットを指定します。
たとえば、PATIENTS 表を使用する訪問看護婦にとって唯一関連のある列が PATIENT_NAME、ADDRESS、PHONE、DOCTOR フィールドと決め、次に、特定の医者の下で働く看護婦のデータをフィルター操作する WHERE 文節を定義することによって、データのフィルター操作をさらに進めることができます。
サブスクリプションのデータ・フィルターを、グループまたは個々のユーザーに設定されたフィルターと結合して、データをさらに絞ることができます。
同期をとるときに複写されるデータのフィルター操作を行う
たとえば、JOBCODE 列の値が VNURSE である PATIENTS 表におけるデータ行のみを訪問看護婦が見るようにすると仮定します。この場合は、次の WHERE 文節を入力するとします。
JOBCODE='VNURSE'
文節の先頭に WHERE を入力する必要はありません。
たとえば、ユーザーが見ることができるデータを、ジョブ・コードに関連するデータだけに限定したいと仮定します。この場合、サブスクリプション全体に対する JOBCODE パラメーター用の値をハード・コーディングする代わりに、それぞれのユーザー用に定義されたデータ・フィルター値を参照する変数を定義します。
JOBCODE=':JOB.'
個々のユーザーのデータ・フィルターに、それぞれのユーザーのジョブ・コードに対する :JOB パラメーターを設定することができます。個々のユーザーのためのデータのフィルター操作についての詳細は、ユーザーが使用可能なデータに対するフィルター操作および サブスクリプション・レベル、グループ・レベル、またはユーザー・レベルでの水平フィルター操作を参照してください。
パフォーマンス上の理由から、同期要求がキューに入れられるたびに、同期サーバーにすべての同期要求を複写させたくない場合があります。パフォーマンスを改善するために、次のいずれかを行うことができます。
バッチによる同期要求が行われると、同期サーバーは、前回に複写が行われてからの時間が、バッチ・ウィンドウに定義されている秒数を超えたときに、同期要求の複写を開始します。
指定時に複写を行うように同期サーバーを設定する方法については、 オンデマンドの複写を参照してください。
同期要求のバッチ処理を行うには、次のようにします。
同一ミラー・データベースに定義されたすべてのサブスクリプションは、バッチ・パラメーターの同一値を共用します。行ったすべての変更は、ミラー・データベースに定義されているすべてのサブスクリプションに影響を与えます。
サブスクリプションを定義した後は、それを使用するサブスクリプション・セットを定義する必要があります。サブスクリプションをサブスクリプション・セットに関連付けたら、次に、サブスクリプション・セットをグループに割り当てることで、そのサブスクリプション・セットが参照するサブスクリプションにおいて定義されたデータおよびファイルに対するアクセス権をグループのメンバーに与えることができます。
1 つのサブスクリプションを使用できるサブスクリプション・セットの数には制限はありません。ただし、異なる特権が定義されている 2 つのサブスクリプションを同じサブスクリプション・セットにすることはできません。
異なる特権を持つ 2 つのサブスクリプションが同じ表を同期化する場合、それらのサブスクリプションは異なるミラー (中間層) サーバーを使用しなければなりません。異なる特権を持つ 2 つのサブスクリプションは、異なる表を同期化する場合にのみ、同じミラーを使用することができます。
このサブスクリプションを使用するサブスクリプション・セットを指定する
「Available subscription set (使用可能サブスクリプション・セット)」リストにサブスクリプション・セットが表示されない場合は、「Create (作成)」をクリックして、現行の「JDBC Subscription (JDBC サブスクリプション)」ノートブックをクローズせずにサブスクリプション・セットを作成します。「Create Subscription Set (サブスクリプション・セットの作成)」ノートブックがオープンします。
DataPropagator サブスクリプションは、ソース表にあるデータをどのようにモバイル・デバイスの表と同期させるかを指定します。
作成する各サブスクリプションは、1 つ以上の表を参照することができます。
DataPropagator サブスクリプションを作成するには、次のようにします。
たとえば、ソース表におけるすべてのデータをすべての同期において複写したいか。特定の行のみなのか。サブスクリプションに対して指定するデータ・フィルター操作は、サブスクリプションを使用するすべてのグループに適用されます。
これらのステップのほとんどを、このセクションで詳しく説明します。
ユーザーを認証した後、同期サーバーはユーザーが所属しているグループを判別してから、管理制御データベースを照会して、要求に関係するサブスクリプションを判別します。このため、同期サーバーは、各サブスクリプションを名前によって一意的に識別できなければなりません。
DataPropagator サブスクリプションを指定するには、「Create DataPropagator subscription (DataPropagator サブスクリプションの作成)」ノートブックの「Identification (識別)」ページ上の次のフィールドに情報を指定します。
DB2 DataPropagator サブスクリプションの場合、システムは、名前を管理制御データベースに保存するときに、ここで指定した名前を英大文字に変換します。名前が制御データベースに保存された後は、この機能は DB2 DataPropagator によってサポートされないため、サブスクリプションのリネームを行うことはできません。 まず、既存のサブスクリプションを削除してから、新しい名前で新しいサブスクリプションを作成する必要があります。
このサブスクリプションを説明する最大 128 文字のテキストを入力します。
Windows CE および Windows 32 ビット版のプラットフォームの場合、暗号化サポートは、Microsoft の Microsoft High Encryption Pack によってのみ使用できます。Windows CE/Pocket PC のクライアントまたは Windows 32 ビット版プラットフォームのクライアントと DB2 Everyplace 同期サーバーの間で暗号化を使用するには、 Microsoft High Encryption Pack をインストールしなければなりません。Palm OS では、 Palm OS 3.3 以降で暗号化をサポートしています。
暗号化レベルを指定する
「Identification (識別)」ページで、「Encryption level (暗号化レベル)」フィールドを使用して、暗号化レベルを選択します。暗号化レベルを変更した後で、そのサブスクリプションにサブスクライブするユーザーすべてをリセットしなければなりません。以下の 3 つのオプションが選択可能です。
ソース・データベース は、データ複写のソースの役割をするデータベースです。
ターゲット・データベース は、ソース・システムから複写されたデータを受け取るモバイル・デバイス上のデータベースです。
エンタープライズ・システム上のソース・データベースをモバイル・デバイス上のターゲット・データベースにマップするには、「Create DataPropagator subscription (DataPropagator サブスクリプションの作成)」ノートブックの「Identification (識別)」ページ上の次のフィールドに情報を指定します。
ソース・データベースはカタログに登録する必要があります。
プッシュボタンをクリックして、カタログに入れるデータベースのリストから名前を選択します。
このフィールドは自動的に、「Source database (ソース・データベース)」フィールドで入力した名前にデフォルト設定されます。ターゲット・データベース名がソース・データベースに対して定義された最初のサブスクリプションである場合にのみ、この名前をオーバーライドすることができます。
Palm OS のオペレーティング・システムは従来のデータベース構造を使用しないため、このフィールドは Palm OS を実行するデバイスには適用されません。
同期のセットアップを始める前に、中間層システム上にミラー・データベースを作成する必要があります。ミラー・データベースの作成は、「Create (作成)」ボタンをクリックして「Create Database (データベースの作成)」ウィザードを立ち上げて行います。これで、サブスクリプションにミラー・データベースを指定することができるようになります。
ミラー・データベースを確認するには、「Create DataPropagator subscription (DataPropagator サブスクリプションの作成)」ノートブックの「Identification (識別)」ページ上の「Mirror database (ミラー・データベース)」フィールドにあるリストからミラー・データベース名を選択します。このフィールドは、モバイル・デバイス管理センターを呼び出したサーバー上で定義されたすべてのデータベースを表示します。
レプリケーション・ソース は、データがターゲット・システムへ複写されるソース・システム上にある表です。各 DataPropagator サブスクリプションごとに少なくとも 1 つのレプリケーション・ソースを定義する必要があります。異なる 2 つのサブスクリプションに同じソースおよびターゲット表を指定してはなりません。同じソース表を複写する 2 つのサブスクリプションを作成したい場合には、別のターゲット表を使用してください。
サブスクリプションに複数の表を指定すると、それらの表は、サブスクリプションの作成時に追加した順序と同じ順序で同期化されます。この順序は、「Define Replication Subscription (レプリケーション・サブスクリプションの定義)」ウィンドウで表のリストを見るとわかります。
サブスクリプションにレプリケーション・ソースを追加するには、次のようにします。
レプリケーション・ソースは DB2 Everyplace 同期サーバー以外のツールが使用し、管理することができるため、ソースを定義する場合は、必ず、すべてのアプリケーションがデータを利用できるようにデータへのアクセスを制御してください。
プッシュボタンをクリックして、リストからソース・データベースを選択します。
「Subscription name」フィールドは、「Identification (識別)」ページで入力したサブスクリプション名を反映します。「Apply qualifier」フィールドは、同期サーバーが、このデータベースに定義されたすべてのサブスクリプションに対して使用する固有の修飾子を表します。
適用修飾子は、中間層ミラー・データベースを企業システム上のマスター・データベースと同期化するプロセスを効率的にします。変更適用プログラムが実行されると、DataPropagator は、同一の適用修飾子を持つすべてのサブスクリプションのデータを複写します。適用修飾子は、ミラー・データベースの名前にデフォルトで設定されます。
レプリケーション・ソースをサブスクリプションに加えた後は、ソースに定義した SQL アクセス権限だけしか変更できなくなります。
同一サブスクリプション内においては、ソース表を複数のターゲット表名にマップすることができます。ただし、DB2 DataPropagator は単一の変更データ表を使用して、両方のターゲット表との間で変更の複写を行います。
特定の表 (たとえば、訪問看護婦グループの PATIENTS 表) に対するサブスクリプションを作成した後は、パフォーマンス上の考慮から、サブスクリプションにおけるデータのサブセットのみを複写しなければならない場合があります。サブスクリプションにおける各表ごとに複写する個々の行を選択することによって、このサブセットを指定します。
たとえば、PATIENTS 表を使用する訪問看護婦にとって唯一関連のある列が PATIENT_NAME、ADDRESS、PHONE、DOCTOR フィールドと決め、次に、特定の医者の下で働く看護婦のデータをフィルター操作する WHERE 文節を定義することによって、データのフィルター操作をさらに進めることができます。
サブスクリプションのデータ・フィルターを、グループまたは個々のユーザーに設定されたフィルターと結合して、データをさらに絞ることができます。
同期時に複写されるデータのフィルター操作を行うには、次のようにします。
たとえば、JOBCODE 列の値が VNURSE である PATIENTS 表におけるデータ行のみを訪問看護婦が見るようにすると仮定します。この場合は、次の WHERE 文節を入力することができます。
JOBCODE='VNURSE'
文節の先頭に WHERE キーワードを使用してはなりません。
「Examples」をクリックして、サンプル WHERE 文節を表示することができます。
たとえば、ユーザーが見ることができるデータを、ジョブ・コードに関連するデータだけに限定したいと仮定します。この場合、サブスクリプション全体に対する JOBCODE パラメーター用の値をハード・コーディングする代わりに、それぞれのユーザー用に定義されたデータ・フィルター値を参照する変数を定義します。
JOBCODE=':JOB.'
個々のユーザーのデータ・フィルターに、それぞれのユーザーのジョブ・コードに対する :JOB パラメーターを設定することができます。個々のユーザーのためのデータのフィルター操作についての詳細は、ユーザーが使用可能なデータに対するフィルター操作および サブスクリプション・レベル、グループ・レベル、またはユーザー・レベルでの水平フィルター操作を参照してください。
パフォーマンス上の理由から、同期要求がキューに入れられるたびに、同期サーバーにすべての同期要求を複写させたくない場合があります。パフォーマンスを改善するために、次のいずれかを行うことができます。
バッチによる同期要求が行われると、同期サーバーは、前回に複写が行われてからの時間が、バッチ・ウィンドウに定義されている秒数を超えたときに、同期要求の複写を開始します。
指定時に複写を行うように同期サーバーを設定する方法については、オンデマンドの複写を参照してください。
同期要求のバッチ処理を行うには、次のようにします。
同一ミラー・データベースに定義されたすべてのサブスクリプションは、バッチ・パラメーターの同一値を共用します。行ったすべての変更は、ミラー・データベースに定義されているすべてのサブスクリプションに影響を与えます。
ソース・データベースに対して定義されたすべてのサブスクリプションは、データベースにアクセスするための同一のユーザー ID およびパスワードを共用します。このサブスクリプションがソース・データベースに対して作成された最初のサブスクリプションである場合は、このユーザー ID およびパスワードを指定する必要があります。これを行うには、「Create DataPropagator subscription (DataPropagator サブスクリプションの作成)」ノートブックの「Authentications (認証)」ページで、次の値を入力します。
同期サーバーは、DataPropagator がソース・データベースにアクセスするために使用するこの情報からパスワード・ファイルを作成します。パスワード・ファイルは、同期サーバーが実行されるディレクトリーに保管されます。
サブスクリプションを定義した後は、それを使用するサブスクリプション・セットを定義する必要があります。サブスクリプションをサブスクリプション・セットに関連付けたら、次に、サブスクリプション・セットをグループに割り当てることで、そのサブスクリプション・セットが参照するサブスクリプションにおいて定義されたデータおよびファイルに対するアクセス権をメンバーに与えることができます。
1 つのサブスクリプションを使用できるサブスクリプション・セットの数には制限はありません。ただし、異なる特権が定義されている 2 つのサブスクリプションを同じサブスクリプション・セットにすることはできません。
異なる特権を持つ 2 つのサブスクリプションが同じ表を指す場合、それらのサブスクリプションは異なるミラー (中間層) サーバーを使用しなければなりません。異なる特権を持つ 2 つのサブスクリプションは、異なる表を同期化する場合にのみ、同じミラーを使用することができます。
このサブスクリプションを使用するサブスクリプション・セットを指定するには、次のようにします。
「Available subscription sets (使用可能サブスクリプション・セット)」リストにサブスクリプション・セットが表示されない場合は、サブスクリプション・セットを作成する必要があります。ここで「Create (作成)」をクリックして、「Create Subscription set (サブスクリプション・セットの作成)」ノートブックをオープンするか、後でサブスクリプション・セットを作成して、後でサブスクリプションと関連付けることができます。サブスクリプション・セットの作成の詳細については、データおよびファイルへのアクセスのためのグループの使用可能化を参照してください。
アップロード・サブスクリプションは、ソース・データベースの表に行を直接挿入することができるタイプの JDBC サブスクリプションです。ソース表は、JDBC をサポートするデータベースにあっても構いません。アップロード・サブスクリプションは、同期サーバーのスループットを改善し、管理を単純化し、システムの信頼性を向上させることができます。
アップロード・サブスクリプションは、クライアント・デバイスがデータの収集のみに使用され、クライアント・デバイス上の表のタイムリーな更新が主要な目的でない場合に、使用することができます。これには、次のような場合が考えられます。
ソース・データベースには、JDBC および SQL INSERT ステートメントをサポートする必要がある場合を除いて、いくつかの制約事項があります。アップロード・サブスクリプションには複写が無いので、同期サーバーにおける負荷は軽減されます。
アップロード・サブスクリプションでは、同期サーバーを同期化すると、ハンドヘルド・デバイス上の DB2 Everyplace データベース・エンジンが、ソース・データベースと直接通信して、DB2 Everyplace データベースに追加された行を挿入します。データ・フローは一方向で、デバイス上の表は更新されません。このプロセスには、ミラー・データベースは関与しません。
基本キーが使用されると、競合の主な原因となる複数の挿入はリジェクトされます。リジェクトは、クライアントと同期サーバー上のモバイル装置管理センター (MDAC) の両方に記録されます。DELETE や UPDATE のような他の操作は、ソース・データベースに無視されるか、あるいはリジェクトされます。表 7 に、クライアントの操作とその結果をリストします。
操作 | 結果 |
---|---|
クライアントにおける基本キーでの競合が無い INSERT 操作 | ソース・データベースに挿入される |
クライアントにおける基本キーでの競合がある INSERT 操作 | クライアントおよび MDAC にエラー・メッセージが記録され、リジェクトされる |
クライアントにおける UPDATE 操作 | クライアントおよび MDAC にエラー・メッセージが記録され、リジェクトされる |
クライアントにおける DELETE 操作 | 無視される |
最初の同期 | 行が無い表がクライアントに作成される |
アップロード・サブスクリプションでは、同期サーバーが、デバイスの DB2 Everyplace データベース内の関連した表を更新することはありません。
「アップロード・サブスクリプションの作成」ノートブックを使用して、アップロード表サブスクリプションを作成します。ノートブックをオープンする方法については、同期オブジェクトの作成を参照してください。作成するそれぞれの表サブスクリプションは、1 つ以上の表を参照することができます。
アップロード・サブスクリプションを作成する方法
これらのステップは、このセクションで詳しく説明します。
ユーザーを認証した後、同期サーバーはユーザーが所属しているグループを判別してから、管理制御データベースを照会して、要求に関係するサブスクリプションを判別します。このため、同期サーバーは、各サブスクリプションを名前によって一意的に識別できなければなりません。
アップロード・サブスクリプションを識別する方法
Windows CE および Windows 32 ビット版のプラットフォームの場合、暗号化サポートは、Microsoft の Microsoft High Encryption Pack によってのみ使用できます。Windows CE/Pocket PC のクライアントまたは Windows 32 ビット版プラットフォームのクライアントと DB2 Everyplace 同期サーバーの間で暗号化を使用するには、 Microsoft High Encryption Pack をインストールしなければなりません。Palm OS では、 Palm OS 3.3 以降で暗号化をサポートしています。
暗号化レベルを指定する方法
「Identification (識別)」ページで、「Encryption level (暗号化レベル)」ドロップダウン・リストから暗号化レベルを選択します。以下の 3 つのオプションが選択可能です。
アップロード・サブスクリプションでは、ミラー・データベースが関与しないため、ソース・データベースだけを指定します。
ソース・データベース・ドライバーおよび URL を指定する方法
「アップロード・サブスクリプションの作成」ノートブックの「Source (ソース)」ページで、次の情報を指定します。
各 アップロード・サブスクリプションごとに 1 つ以上の表を定義する必要があります。
サブスクリプションに表を追加する方法
「Filter (フィルター)」をクリックして、表リスト中の選択可能な表を制限するために使用するソース・フィルターを変更します。「Filter (フィルター)」ウィンドウがオープンします。
% 記号は、ワイルドカードです。「Source schema (ソース・スキーマ)」フィールドや「Source table (ソース表)」フィールドで % を入力すると、表リスト中のすべての使用可能な表が表示されます。
サブスクリプションを定義した後は、それを使用するサブスクリプション・セットを定義する必要があります。サブスクリプションをサブスクリプション・セットに関連付けたら、次に、サブスクリプション・セットをグループに割り当てることで、データおよびファイルに対するアクセス権をグループのメンバーに与えることができます。グループがアクセスできるデータおよびファイルは、サブスクリプション・セットが参照するサブスクリプションに定義されます。
1 つのサブスクリプションを使用できるサブスクリプション・セットの数には制限はありません。
このサブスクリプションを使用するサブスクリプション・セットを指定する方法
「Available subscription sets (使用可能サブスクリプション・セット)」リストにサブスクリプション・セットが表示されない場合は、「Create (作成)」をクリックして、現行の「アップロード・サブスクリプションの作成」ノートブックをクローズせずにサブスクリプション・セットを作成します。「Create Subscription Set (サブスクリプション・セットの作成)」ノートブックがオープンします。
必要なファイルへユーザーがアクセスできるようにするには、1 つ以上のファイル・サブスクリプションを定義します。複数の表を入れることのできる DataPropagator サブスクリプションとは異なり、ファイル・サブスクリプションには 1 つのファイルしか入れることができません。したがって、ユーザー・グループが複数のファイルに対するアクセス権を必要とする場合は、複数のファイル・サブスクリプションを作成する必要があります (次に、サブスクリプション・セットがアクセスする情報の指定で説明のようにそれらをサブスクリプション・セットに割り当て、データおよびファイルへのアクセスのためのグループの使用可能化で説明のようにサブスクリプション・セットをグループに割り当てます)。複数のサブスクリプションで、1 つのファイルを参照することはできません。
グループをサブスクリプションするファイルは、ソース・サーバーに保管された任意のファイルです。ファイル・サブスクリプションは、データおよびアプリケーション・ファイルをユーザーに対して配布あるいは更新する際に便利な方法として使用することができます。たとえば、モバイル・デバイスにインストールしたいアプリケーション・ファイルであったり、 Palm OS アプリケーションが動作するのに必要なリソース・ファイルであったり、朝の会議の議事録を含むフラット・ファイルであったりする場合が考えられます。
ファイル・サブスクリプションを作成するには、次のようにします。
以上のステップは、このセクションで詳しく説明します。
ユーザーを認証した後、同期サーバーはユーザーが所属しているグループを判別してから、管理制御データベースを照会して、要求に関係するサブスクリプションを判別します。このため、同期サーバーは、各ファイル・サブスクリプションを名前によって一意的に識別できなければなりません。
ファイル・サブスクリプションを指定するには、「Create File Subscription (ファイル・サブスクリプションの作成)」ノートブックの「Identification (識別)」ページにおいて次の情報を指定する必要があります。
Windows CE および Windows 32 ビット版のプラットフォームの場合、暗号化サポートは、Microsoft の Microsoft High Encryption Pack によってのみ使用できます。Windows CE/Pocket PC のクライアントまたは Windows 32 ビット版プラットフォームのクライアントと DB2 Everyplace 同期サーバーの間で暗号化を使用するには、 Microsoft High Encryption Pack をインストールしなければなりません。Palm OS では、 Palm OS 3.3 以降で暗号化をサポートしています。
暗号化レベルを指定する
「Identification (識別)」ページで、「Encryption level (暗号化レベル)」フィールドを使用して、暗号化レベルを選択します。以下の 3 つのオプションが選択可能です。
ソース・ファイル は、ターゲット・デバイスに複写されるソース・システム上に常駐するファイルです。
「ターゲット・ファイル」は、同期をとるときにソース・ファイルの内容を受け取るターゲット・システム上のファイルです。
ソース・ファイルは、モバイル・デバイス管理センターを呼び出す中間層システムから選択できなければなりません。したがって、サブスクリプションを定義する前に、ファイルが保管されているソース・システムに接続するか、ファイルをソース・システムから中間層システムにコピーします。同期構成が 2 層しか持たない場合は、ファイルはモバイル・デバイス管理センターを呼び出すシステム上にすでに存在しているはずです。
「Create File Subscription (ファイル・サブスクリプションの作成)」ノートブックの「Identification (識別)」ページ上の「Source filename」フィールドにおいて、ソース・ファイルの名前を指定します。
ファイル・サブスクリプションを作成した後は、ファイルに何かが発生した場合にサブスクリプションの保全性を保証するために、ここで指定するファイルのコピーは保存されます。ファイルを更新する場合は、サブスクリプションしている各ユーザーにもう一度複写されるソース・ファイルにフラグを立てる必要があります。詳細については、変更されたファイルを参照するサブスクリプションにフラグを立てるを参照してください。
Palm OS モバイル・デバイスはファイル名をファイル自身の中に保管するため、「Target filename (ターゲット・ファイル名)」フィールドは無視されます。
サブスクリプションを定義した後は、それを使用するサブスクリプション・セットを指定する必要があります。サブスクリプションをサブスクリプション・セットに関連付けたら、次に、サブスクリプション・セットをグループに割り当てることで、そのサブスクリプション・セットが参照するサブスクリプションにおいて定義されたデータおよびファイルに対するアクセス権をメンバーに与えることができます。
1 つのサブスクリプションを使用できるサブスクリプション・セットの数には制限はありません。
このサブスクリプションを使用するサブスクリプション・セットを指定するには、次のようにします。
「Available subscription sets (使用可能サブスクリプション・セット)」リストにサブスクリプション・セットが表示されない場合は、サブスクリプション・セットを作成することが必要になります。ここで「Create (作成)」をクリックして、「Create Subscription set (サブスクリプション・セットの作成)」ノートブックをオープンするか、後でサブスクリプション・セットを作成して、後でサブスクリプションと関連付けることができます。サブスクリプション・セットの作成の詳細については、データおよびファイルへのアクセスのためのグループの使用可能化を参照してください。
「Subscription set (サブスクリプション・セット)」ノートブック内からも、サブスクリプションをサブスクリプション・セットに関連付けることができます。詳細については、サブスクリプション・セットがアクセスする情報の指定を参照してください。
サブスクリプションで参照されるファイルを変更する場合は、ソース・ファイルが変更されたことを示すフラグを立てて、次に同期をとるときに同期サーバーが、ファイルをサブスクリプションしているユーザーに複写するようにする必要があります。これは、モバイル・デバイス上のアプリケーションおよびデータ・ファイルを更新またはアップグレードする際に便利な方法です。
ソース・ファイルが変更されたフラグを立てるには、次のようにします。
「Create Custom Subscription (カスタム・サブスクリプションの作成)」ノートブックを使用して、カスタム・サブスクリプションを作成します。カスタム・サブスクリプションを使用すると、デフォルトのアダプターをカスタマイズできるほか、サード・パーティー・アダプターを使用できます。
カスタム・サブスクリプションを作成する
以上のステップは、このセクションで詳しく説明します。
ユーザーを認証した後、同期サーバーはユーザーが所属しているグループを判別してから、管理制御データベースを照会して、要求に関係するサブスクリプションを判別します。このため、同期サーバーは、各サブスクリプションを名前によって一意的に識別できなければなりません。
カスタム・サブスクリプションを識別する方法
「Identification (識別)」ページで、以下のフィールドに入力します。
カスタム・サブスクリプションには暗号化がサポートされていません。「Encryption (暗号化)」フィールドで「None (なし)」を選択します。
カスタマイザーを立ち上げる
「Identification (識別)」ページで、
プッシュボタンをクリックして、サブスクリプションで使用するカスタム・アダプターの「Customizer class name (カスタマイザー・クラス名)」フィールドで定義されたカスタム Java クラス・ファイルを立ち上げます。カスタマイザーは、アダプターが要求した場合のみ使用できます。そうでなければ、カスタム・サブスクリプションの追加パラメーターを「Other (その他)」フィールドに入力します。
サブスクリプションを定義した後は、それを使用するサブスクリプション・セットを定義する必要があります。サブスクリプションをサブスクリプション・セットに関連付けたら、次に、サブスクリプション・セットをグループに割り当てることで、そのサブスクリプション・セットが参照するサブスクリプションにおいて定義されたデータおよびファイルに対するアクセス権をグループのメンバーに与えることができます。
1 つのサブスクリプションを使用できるサブスクリプション・セットの数には制限はありません。
このサブスクリプションを使用するサブスクリプション・セットを指定する方法
「Available subscription sets (使用可能サブスクリプション・セット)」リストにサブスクリプション・セットが表示されない場合は、「Create (作成)」をクリックして、現行の「Custom Subscription (カスタム・サブスクリプション)」ノートブックをクローズせずにサブスクリプション・セットを作成します。「Create Subscription Set (サブスクリプション・セットの作成)」ノートブックがオープンします。
「Create Custom Adapter」ノートブックを使用して、カスタム・アダプターを作成します。DB2 Everyplace 同期サーバーには、4 つのデフォルトのアダプターが組み込まれています。デフォルトのアダプターは次のとおりです。
DSYDPROPR DataPropagator アダプター。リレーショナル・データ用。 DSYJDBC JDBC アダプター。リレーショナル・データ用。 DSYFILE ファイル・アダプター。ファイルのコピー用。 エージェント・アダプター リモート照会およびストアード・プロシージャー・アダプター。 ストアード・プロシージャーの実行用。
カスタム・アダプターにより、DB2 Everyplace 同期サーバーの機能が拡張できます。
カスタム・アダプターを作成する方法
以上のステップは、このセクションで詳しく説明します。
カスタム・アダプターを識別する方法
「Identification (識別)」ページで、以下のフィールドに入力します。
カスタマイザー・クラス名およびシグニチャーを指定する方法
「Identification (識別)」ページで、以下のフィールドに入力します。
シグニチャーは、アダプターのクラス を識別するために使用されます。これで、リレーショナル・データ・サブスクリプションはファイル・アダプターと共に使用できなくなります。たとえば、同一のシグニチャー WidgetSig を使用する WIDGET アダプターのインスタンスが多数あり、それぞれの WIDGET アダプターが異なる機能を持つ場合、この WIDGET アダプターを使用する既存のカスタム・サブスクリプションは同じシグニチャー (WidgetSig) を使用する任意の WIDGET カスタム・アダプターを使用できます。
通信属性を指定する方法
「Identification (識別)」ページで、以下のフィールドに入力します。
XXX.XXX.XXX.XXX:PPPP
ここで、XXX.XXX.XXX.XXX は IP アドレスで、 PPPP はポート番号です。
ファイル属性を指定する方法
「Identification (識別)」ページで、以下のフィールドに入力します。
オンデマンド複写機能により、いつでも複写を要求することができます。この方法を使用するか、複写を一定間隔で自動的に実行するように設定するかのいずれかを選択することができます。オンデマンド複写は、新規サブスクリプションを作成する場合、あるいは既存のサブスクリプションを編集する場合に使用できます。既存のサブスクリプションを再構成する場合には、同期サーバー・サーブレットを再始動して、変更を有効にする必要があります。
オンデマンド複写を使用可能にするには、次のようにします。
同期サーバー・サーブレットを開始すると、最初の複写が通常通りに行われます。後続の複写は自動的には行われません。後続の複写は、dsyreplicate コマンドを使用して要求できます。複写を要求するには、次のようにします。
dsyreplicate m_vnurse
注: