同期サーバー 管理ガイド
Palm OS デバイスを使用して同期のテストを行うには、そのデバイスに対する TCP/IP 接続が必要です。
TCP/IP 接続は、Windows のリモート・アクセス・サービス、またはシェアウェア・ユーティリティーの Mocha W32 PPP を使用してセットアップできます。
Palm OS デバイスが TCP/IP 接続を確立しようとする時点で、Windows のリモート・アクセス・サービスまたは Mocha W32 PPP が稼働していなければなりません。
Palm OS デバイスには、HotSync Manager アプリケーションが付いてきます。これは PC 上で稼働し、連絡先や処理待ちリストといった個人情報の同期をとるためのものです。大部分の Palm OS デバイスは、COM ポートを介して PC に接続します。
HotSync Manager、Mocha W32 PPP、またはリモート・アクセス・サービスを正しく実行させるには、この COM ポートへのアクセス権を持っていなければなりません。競合を避けるためには、リモート・アクセス・サービスまたは Mocha W32 PPP を開始する前に、HotSync Manager を終了させなければなりません。同様に、HotSync Manager を使用したい場合は、リモート・アクセス・サービスか、Mocha W32 PPP を終了させることが必要です。
リモート・アクセス・サービスをセットアップするには、リモート・アクセス・サービスの使用を参照してください。
Mocha を使用するには、以下のようにします。
- www.mochasoft.dk/ から W32 PPP をダウンロードします。
- ダウンロードと一緒に組み込まれている指示に従います。
- W32 PPP のダウンロードおよびインストールが終了した後で、Palm OS デバイスの構成に記載された指示に従って Palm OS デバイスを構成します。
Palm OS デバイスが DB2 Everyplace 同期サーバーに接続されたことを確認したら、Palm OS デバイス上でソフトウェアを構成できます。
- DB2 Everyplace をインストールするには、DB2 Everyplace Install on Mobile Device ツールを使用します。Install on Mobile Device ツールは、スタート・メニューの IBM DB2 Everyplace フォルダーから使用可能です。
- HotSync 操作を実行して、Palm OS デバイスへのファイルのインストールを完了します。
- ファイルのインストールのために HotSync 操作を使用した後は、HotSync マネージャーを閉じます。
- デバイスへのアプリケーションのインストール後、Palm OS Prefs アプリケーションをオープンします。
- 「Network」を選択します。
- 「Connect」をタップします。デバイスが接続に失敗する場合は、Mocha W32 PPP または Windows のリモート・アクセス・サービスが正しく構成されているか調べてください。Windows のリモート・アクセス・サービスについては、『リモート・アクセス・サービスの使用』ページを参照してください。
- 「OK」をクリックしてください。「Properties (プロパティー)」ウィンドウがクローズします。
- 次に、DB2 Everyplace 同期サーバー情報を使って IBM Sync を構成する必要があります。
IBM Sync の構成を参照してください。
Palm OS デバイスまたは Palm OS エミュレーターで IBM Sync をセットアップするには、以下のことを行います。
- Palm OS エミュレーターにある IBM Sync アプリケーションを見付けます。
- 「IBM Sync」をクリックします。
- 「Menu (メニュー)」をクリックします。
- メニューから「Settings (設定)」を選択します。
- ワークステーションの IP アドレスまたはホスト名を「Server IP (サーバー IP)」フィールドに入力します。
- 8080 を「Port # (ポート番号)」フィールドに入力します。これは、同期サーバーに組み込まれたアプリケーション・サーバーが使用するデフォルトのポートです。ポート 8080 が別のプログラムで使用されている場合は、IBM Sync 用のデフォルト・ポート番号を変更することができます。変更するには、ファイル $DSYIMSTDIR/WebSphere/AppSrver/bin/servletengine.bat をオープンし、以下の行を変更して空きのポート番号を指定します。
-Dcontrolserver.websphere.websphere.port=xxxx ...
- 「User ID (ユーザー ID)」フィールドに nurse1 と入力します。これは、Create Sync Server Sample プログラムによって作成されるサンプル・ユーザーです。
- 「Password (パスワード)」フィールドに nurse1 と入力します。これは、Create Sync Server Sample プログラムによって設定されるサンプル・パスワードです。
- オプション: IBM Sync にパスワードを保存させたい場合は、「Save password」チェック・ボックスを選択します。
- 「OK」をクリックします。
Palm オペレーティング・システムでは、以下の拡張機能を設定できます。
- 「Advanced (拡張)」をクリックします。
- サーバーからの応答のタイムアウト・パラメーターを指定するには、希望の時間長を選択します。「Never (なし)」を選択すると、IBM Sync は無期限に応答を待ちます。
- 同期についての詳細情報を含むログを表示するには、「Detailed synchronization log (詳細同期ログ)」を選択します。
- Palm デバイスで「HotSync」ボタンを使用して IBM Sync を開始できるようにするには、「Use HotSync button to start」を選択します。
- ご使用のモバイル・デバイスのネットワーク帯域幅が限られている場合 (たとえば、ワイヤレス・デバイスなど) や、ネットワークが継続的には接続されていない場合には、「Drop connection after sync」を選択することで、同期が完了した後にネットワーク接続を切ることができます。
- 「OK」をタップして、終了します。
IBM Sync の使用についての詳細は、「DB2 Everyplace インストールおよびユーザーズ・ガイド」を参照してください。
これで、Palm OS デバイスおよびソフトウェアで同期をとる準備が整いました。
DB2 Everyplace 同期サーバーが稼働していることを確認してください。同期サーバーを開始する必要がある場合は、同期の準備を参照してください。
- Palm OS エミュレーターあるいはデバイスで IBM Sync をオープンします。
- 「Synchronize (同期)」アイコンをクリックして、同期化を開始します。
- 同期が完了すると、Palm OS エミュレーターまたはデバイスでメッセージ Synchronization ended が表示されます。
- Palm OS エミュレーターまたはデバイスで QBE をオープンします。
- VNMEDICALRECORD 表を選択します。表の内容が画面に表示されます。
- モバイル・デバイス管理センターおよび DB2 コントロール・センターをオープンします。
Windows では、「スタート」->「プログラム」->「IBM DB2 Everyplace」->「Start Mobile Devices Administration Center (モバイル・デバイス管理センターの開始)」を選択します。
UNIX では、ディレクトリーを x/db2everyplace/SyncServer/Server に切り替えます。(ここで、x は DB2 Everyplace インスタンス・ユーザー ID のホーム・ディレクトリーを表します。)
- VNURSE データベースが現れるまで、DB2 コントロール・センターのオブジェクト・ツリーを展開します。VNURSE データベースの「Tables (表)」フォルダーを選択して、VNURSE 表を表示します。
- VNMEDICALRECORD 表を見つけて、その表を右マウス・ボタンでクリックします。
- メニューから「Sample Contents」を選択します。
- Palm OS エミュレーターまたはデバイス上の表の内容と、DB2 コントロール・センターにある表のサンプルの内容を比較してください。
これで、モバイル・デバイスと DB2 Everyplace 同期サーバーの間でデータを同期させることができました。同期についてさらに詳しく知りたい場合は、同期に関するチュートリアルにある同期のチュートリアルをお読みください。
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