README: IBM Integrated Runtime バージョン 1.1.0 Fix Pack 1

このフィックスパックは、IBM Integrated Runtime (IR) 製品のバージョン 1.1.0 に適用されます。 フィックスパックとは、基本製品、リフレッシュ・パック、または最新フィックスパックのインストールに APAR フィックスを配布するために使用される手段です。フィックスのバージョン番号が現在システム上にある製品のバージョン番号より大きい場合は、適用するフィックスパックを選択できます。

このフィックスパックには、以下に対する解決策が含まれています。
APAR問題解決策
PQ85776プロジェクト IRU_IHS5100S400 を Eclipse 開発環境にインポートしようとすると失敗する。この問題が生じるのは、IRU_IHS5100S400 プロジェクトが Integrated Runtime Solution Developer 環境からエクスポートされ、そのエクスポートされたプロジェクトが Eclipse ベースの開発環境に再インポートされた場合です。 Eclipse のエクスポートおよびインポート機能で使用されるプロジェクト・ファイルが修正されました。
PQ85833Windows および Linux のサンプル・ソリューションのアプリケーションが、標準エラーを取り込んでいない。 サンプル・ソリューションのアプリケーションは、標準出力をログ・ファイルにリダイレクトしているだけで、標準エラーを取り込みません。 リダイレクトは、標準出力と標準エラーの両方を取り込むよう設定されます。
PQ86072Solution Deployer が、前のバージョンのソリューションが同じ Solution Deployer セッションで開かれていた場合に、変更されたソリューションを自動的に更新しない。ソリューションが変更されたのがわかるのは、Solution Deployer をクローズして再オープンした後のみです。 Integrated Runtime ソリューションのパラメーターは、Java ResourceBundle キャッシュで維持されます。現在、Solution Deployer は、同じ Solution Deployer セッション内から Integrated Runtime ソリューションの再ロードが試みられると、必ず ResourceBundle キャッシュをフラッシュします。このアクションにより、変更されたソリューション・ファイルへの変更内容が確実に正しくインポートされるようになります。

このフィックスパックを IBM Integrated Runtime 製品にインストールし始めるには、次の表から適切なコマンドを実行してください。
プラットフォームコマンド
Linux321.1.0-IBM-IntegratedRuntime-Linux32-FP0001
Windows1.1.0-IBM-IntegratedRuntime-Windows-FP0001.exe

基本 Integrated Runtime 製品の完全なインストール指示については、ファイル <インストール・パス>\Runtime\info\infocenter\eclipse\plugins\com.ibm.iru.doc\doc を参照してください。

ライセンス情報については、<インストール・パス>/Runtime/license/<言語>.txt を参照してください。 ここで、<言語> はテキスト・ファイルの言語です。


この README には、次のセクションが含まれています。
前提条件
フィックスパックをインストールする前のファイルのバックアップ
フィックスパックのインストール
ロールバック・インストールの実行
インストールのトラブルシューティング
メッセージ



前提条件


フィックスパックをインストールする前のファイルのバックアップ

IBM Integrated Runtime ワークスペース・ディレクトリー内の置換されるファイルは、フィックスパックのインストール中に自動的にバックアップされます。 バックアップに失敗すると、ファイルを自分でバックアップするようプロンプトが出され、その後インストールが続行されます。

IBM Integrated Runtime ワークスペース・ディレクトリー内にあるユーザーのデータ・ファイルがバックアップされるのに加え、バックアップ・コピーがワークスペース内で保持されます。これにより、フィックスパックが変更したどのユーザー・データ・ファイルにも確実にアクセスできます。 これらのワークスペース・ファイルは、<元のファイル名>. <元の拡張子>_ <バージョン>_<インスタンス> に名前が変更されます。 たとえば、Integrated Runtime 1.1.0.0 に a.xml という名前のファイルがあるとすると、それはフィックスパックが適用されると a.xml_1.1.0.0_1 という名前に変更されます。注: <_インスタンス> の値は大きくなります。つまり、同一ファイルに対し複数のコピーを保管できます。

フィックスパックによってユーザー・データ・ファイルがバックアップされた後にそれらを変更し、その後、インストールされていた前のバージョンの Integrated Runtime にそのフィックスパックをロールバックすることを決定した場合は、ユーザー・ファイルの変更を失わないようにしなければなりません。変更したユーザー・データが失われないようにするために、ロールバックは、変更されたこれらのワークスペース・ファイルを検出した後にロールバックを適用します。 対話式インストールでは、バックアップしたファイルを選択するようプロンプトが出されます。サイレント・インストールでは、すべてのファイルがバックアップされます。このバックアップ・ファイルは、「<インストール・パス>/Runtime」ディレクトリーに置かれ、UserdataBackup<バージョン>_<インスタンス>.zip という名前になります。ここで、<バージョン> はこのロールバックが適用されるフィックスパックの完全バージョンで、<インスタンス> はファイルのインスタンスです。


フィックスパックのインストール

フィックスパックを対話式 またはサイレント方式 でインストールできます。このセクションでは、両方の方式を説明します。


フィックスパックを対話式でインストールする

フィックスパックを対話式でインストールするには、以下のステップに従ってください。

  1. 次の適切な実行可能プログラムを起動してください。
    プラットフォームコマンド
    Linux321.1.0-IBM-IntegratedRuntime-Linux32-FP0001
    Windows1.1.0-IBM-IntegratedRuntime-Windows-FP0001.exe

  2. 「言語の選択 (Language Selection)」パネルが開きます。言語を選択し、「OK」をクリックして作業を続けてください。
  3. 「ウェルカム (Welcome)」画面が開きます。このパネルには、インストールされる製品名、つまり、Integrated Runtime 製品が表示されます。
  4. 「ソフトウェア・ライセンスのご使用条件 (Software License Agreement)」パネルが開きます。このパネルには、Integrated Runtime のライセンスのご使用条件が表示されます。ライセンスのご使用条件の条項を一読の上、ライセンスのご使用条件の条項に同意するか否か選択してください。「次へ (Next)」をクリックして作業を続けます。
  5. 「サマリー (Summary)」パネルが開きます。 このパネルには、フィックスパックのインストール先ディレクトリー、および使用されるディスク・スペース量が示されます。 「次へ (Next)」をクリックして作業を続けます。

    フィックスパックのインストール中に、変更されるユーザー・データ・ファイルのリストが提供されます。ユーザー・データ・ファイルは、次のいずれかに保管されるXML、JAVA、JACL および BAT ファイルから成ります。

注:

フィックスパックのインストール中に、多数のメッセージが表示されることがあります。 メッセージのリストとその説明および推奨されるユーザーの対応については、 「メッセージ」 セクションを参照してください。インストール中に問題が生じた場合は、「インストールのトラブルシューティング」 セクションを参照してください。


フィックスパックをサイレント方式でインストールする

フィックスパックをサイレント方式でインストールするには、次のオプション指定を含む適切な実行可能プログラムを実行してください。
プラットフォームコマンド
Linux321.1.0-IBM-IntegratedRuntime-Linux32-FP0001 -options IRU_setup.iss
Windows1.1.0-IBM-IntegratedRuntime-Windows-FP0001.exe -options IRU_setup.iss

ロールバック・インストールの実行

このフィックスパックのロールバック機能を使用すると、ご使用のシステムはフィックスパックが適用される前のレベルに復元されます。

注: フィックスパックのインストールにより変更されたファイルは、 Backup<バージョン>.zip ファイルに保管されます (ここで、 <バージョン> はフィックスが適用された製品の完全バージョン番号です)。 Backup<バージョン>.zip ファイルは、Runtime/Backup ディレクトリーにあります。

ロールバック・インストールを対話式 またはサイレント方式 でインストールできます。このセクションでは両方の方式を説明します。


ロールバックを対話式でインストールする

ロールバック・インストールを対話式で実行するには、「バックアップ (Backup)」フォルダーから次の適切な実行可能プログラムを起動してください。
プラットフォームコマンド
Linux32RollbackLauncher.sh
WindowsRollbackLauncher.bat

これにより、ロールバック・ウィザードが始動します。ウィザードのステップに従って、ロールバックを完了してください。


サイレント方式でのロールバック・インストールの実行

サイレント方式でロールバック・インストールを実行するには、オペレーティング・システム環境に応じて「バックアップ (Backup)」フォルダーにある次の適切なコマンドを実行してください。
プラットフォームコマンド
Linux32RollbackLauncher.sh -silent
WindowsRollbackLauncher.bat -silent


インストールのトラブルシューティング

このセクションで示される状態が、フィックスパックのインストール中またはロールバック中に起こることがあります。

状態アクション
フィックスパック・インストールが、ファイルのバックアップ中にエラーを生成する。 エラーは、次の 2 つの場合に生じる可能性があります。
  • Backup<バージョン>.zip ファイルの作成に問題があるため、ファイルがバックアップされない。

    この場合、状態を示すエラー・メッセージが生成されます。フィックスパックのインストールを続行することを選択した場合、バックアップがないため、ロールバックは作成されません。また、混乱を避けるために、前のフィックスパックがインストール済みである場合は、それらをロールバックする機能もなくなります。というのも、前のフィックスパックを取り戻すために、現在適用しているフィックスパックをロールバックできないからです。そこにファイルを取り戻したい場合は、バックアップ・フォルダーが、前の Backup zip ファイルと一緒にまだ残っています。

  • ファイルのサブセットをバックアップするときに問題があります。

    この場合、エラー・メッセージがバックアップされないファイルのリストと一緒に表示されます。手動でファイルをバックアップし、続行するかどうか選択できます。続ける場合は、インストールは通常通りに行われます。ロールバック中に、警告メッセージが表示され、バックアップされていないファイルを手動で復元したからロールバックを続ける必要があることを知らせます。

ファイルの規定中に、フィックスパックのインストールが失敗する。まず、障害の原因を判別するためにログ・ファイルを確認し、状態を訂正してください。それで問題が修正されない場合は、フィックスパックのインストールを再度実行してください。フィックスパックのインストールは、元のファイルがすでにバックアップされている場合は、再度バックアップしません。
ロールバック・インストールが失敗する。まず、障害の原因を判別するためにログ・ファイルを確認し、状態を訂正してください。それで問題が修正されない場合は、ロールバック・インストールを再度実行するか、サポートに連絡してください。
ワークスペース・ファイルのバックアップ中にエラーが発生する。 フィックスパックのインストール後にご使用のワークスペース・ファイルが変更され、その後にロールバックを行うと、パネルに変更されたファイルがリストされます。バックアップするファイルを 1 つ以上選択するかどうか選択できます。ファイルのバックアップ中にエラーが生じた場合は、ファイルを手動でバックアップするかどうか選択するようプロンプトが出されます。
フィックスパックのインストールおよびアンインストールを実行するには、お客様が Windows の管理者または Linux の root ユーザーでなければなりません。 管理者または root ユーザー権限を持ったユーザーとしてログオフし、ログオンしなおしてください。

メッセージ

このセクションでは、このフィックスパックのインストール中に表示される可能性のあるメッセージをリストします。


IRU00824: 基本 Integrated Runtime 製品がこのシステム上にインストールされていません。 (The base Integrated Runtime product is not installed on this system.)

説明: 基本 Integrated Runtime 製品がインストールされていないため、フィックスを適用できません。
ユーザーの対応: 基本 Integrated Runtime 製品をインストールし、フィックスのインストールを再度試みてください。

IRU00826: このフィックスは、基本 Integrated Runtime 製品のインストールされているバージョンには適用できません。(This fix does not apply to the installed version of the base Integrated Runtime product.)

説明: インストール済みの Integrated Runtime 製品のバージョンは、インストールしようとしているフィックスと互換性がありません。
ユーザーの対応: ご使用のバージョンの基本 Integrated Runtime 製品に応じた正しいフィックスを入手してください。

IRU00829: Integrated Runtime の、同一またはそれ以上のレベルのフィックスパックがすでにインストール済みです。「キャンセル」をクリックして、インストールを終了してください。(The same or higher level of Integrated Runtime fix pack is already installed. Click Cancel to exit the installation.)

説明: 同一のフィックスまたはそれより高いバージョンがインストール済みであるため、そのフィックスを適用できません。
ユーザーの対応: 通知メッセージです。アクションは不要です。

IRU00831: 次のユーザー・データ・ファイル {1} がこのフィックスパックによって更新されます。これらのファイルはそれぞれ、即時アクセス用に元の場所にもバックアップされます。(The following user data files are updated by this fix pack: {1} These files are also backed up individually in their original location for quick access.)

説明: このフィックスパックにより更新されるすべてのユーザー・データ・ファイルがリストされます。
ユーザーの対応: 通知メッセージです。アクションは不要です。

IRU00832: 次のファイル {0} のバックアップ中に、エラーが生じました。続行する場合は、手動でこれらのファイルをバックアップできます (このアクションは必要ありません)。(An error occurred while backing up these files: {0}. If you want to continue you may manually back up these files, though this action is not required.)

説明: 一連のファイルをバックアップしているときに、エラーが生じました。
ユーザーの対応: リストされたファイルを手動でバックアップしてください。

IRU00833: 次のファイル {0} のバックアップ中に、エラーが生じました。続行する場合は、手動でこれらのファイルをバックアップできます (このアクションは必要ありません)。注: このエラーのためにこのフィックスパックをバックアップできません。前のロールバックはすべて除去されます。(An error occurred while backing up these files: {0}. If you want to continue you may manually back up these files, though this action is not required. Note: You are not able to roll back this fix pack because of this error. Any previous rollbacks are removed.)

説明: すべてのファイルをバックアップしているときに、エラーが生じました。フィックスパックのインストールを続行したい場合は、ロールバックはできなくなります。その他のフィックスパックをインストールした場合は、それらのフィックスもロールバックできなくなります。
ユーザーの対応: リストされたファイルを手動でバックアップし、ロールバックを完了させてください。

IRU00834: フィックスパックのインストール中にバックアップ・エラーが生じたため、次のファイル {0} をロールバックできません。続行する場合は、フィックスパックのインストール中に提案されるとおりにこれらのファイルをバックアップすると、それらを手動で復元できます。(The following files can not be rolled back because a backup error occurred during the fix pack install: {0}. If you want to continue, you may manually restore these files if you backed them up as suggested during the fix pack install.)

説明: フィックスパックのインストール中にファイルの一部をバックアップしているときに、エラーが発生しました。これらのファイルを手動でバックアップする場合は、それらを復元してから作業を続けてください。
ユーザーの対応: リストされたファイルを手動で復元してから、作業を続けてください。

IRU00835: フィックスパックのロールバック中にエラーが生じました。サポートに連絡してください。(An error occurred while rolling back the fix pack. Contact support.)

説明: ロールバック中にエラーが発生しました。
ユーザー応答: サポートに連絡してください。

IRU00836: このロールバックをインストールすることで、製品が直前のレベル {0} に復元されます。「次へ」をクリックしてロールバックの戻るか、「キャンセル」をクリックしてロールバックを停止してください。(This rollback installation restores the product to the previous level,{0}. Click Next to continue to the rollback, or click Cancel to stop the rollback.

説明: 続行する場合は、ご使用のシステムは直前のレベルに復元されます。
ユーザーの対応: 通知メッセージです。アクションは不要です。

IRU00837: ロールバックが完了しました。(The rollback is complete.)

説明: 通知メッセージです。
ユーザーの対応: アクションは不要です。

IRU00838: フィックスパックのインストール後に、次のユーザー・データ・ファイルを変更しました。「ランタイム」ディレクトリーに置かれる新規ファイル {0} にバックアップしたいファイルを選択してください。次のリストでファイルを選択しないと、変更内容が失われます (You modified the following user data files since the fix pack installation. Select the files you want to back up into a new file {0} located in the Runtime directory. For the files that you do not select in the following list, your changes will be lost.)

説明: これらのファイルは、フィックスパックが適用された後に変更されました。 選択するファイルについては、バックアップされてからロールバックが適用されます。
ユーザーの対応: バックアップするファイルを選択してください。

IRU00839: ファイル {0} が見つかりませんでした。(The file {0} was not found.)

説明: バックアップ・ファイルが見つからないため、ロールバックを続行できません。
ユーザーの対応: サポートに連絡してください。

IRU00840: ファイル {0} が見つからず、名前変更できません。(The file {0} cannot be found and cannot be renamed. )

説明: フィックスパックを適用する前にファイルが見つかりませんでした。そのため、ディレクトリー内で名前変更されませんでした。
ユーザーの対応: 通知メッセージです。アクションは不要です。

IRU00841: ファイル {0} は、名前が {2} に変更され、ディレクトリー {1} にあります。(The file {0} is renamed to {2} and is found in directory {1}.)

説明: このファイルの名前は、すでに正常に変更されました。
ユーザーの対応: 通知メッセージです。アクションは不要です。

IRU00842: ファイル {0} の名前を変更できません。ファイルが開いている、または壊れているか、ディレクトリーが書き込み不可である可能性があります。(The file {0} cannot be renamed. The file might be open or corrupted, or the directory might be unwriteable.)

説明: このファイルは、開いているか、壊れているか、または書き込み不可であるため、名前変更できませんでした。
ユーザーの対応: 「バックアップ (Backup)」フォルダーにある zip ファイルからファイルを探してください。

IRU00843: IRU00843: ファイル {0} に必要な情報が見つかりません。このフィックスパックをインストールして続行できますが、システム上にインストールしたこフィックスパックまたは以前のフィックスパックをロールバックできない可能性があります。(Information required for file {0} cannot be located. You can continue with the installation of this fix pack; however, you may not be able to roll back this fix pack or any previous fix packs installed on the system.)

説明: Rollback.properties ファイルから情報を見つけるのに問題があります。問題は、ファイルが存在しないかファイルが壊れているかであると考えられます。 このファイルは、前のフィックスパックの正常なバックアップを実行するために使用されます。
ユーザーの対応: 引き続きフィックスパックをインストールすると、フィックスをロールバックできなくなる恐れがあります。

IRU00844: ファイル {0} に必要な情報が見つからず、このフィックスパックをロールバックできません。サポートに連絡してください。(Information required for file {0} cannot be located; therefore, you cannot roll back the fix pack. Contact support.)

説明: ファイル Rollback.properties から情報を見つけるときに問題があると考えられます。問題は、ファイルが存在しないかファイルが壊れているかであると考えられます。 このファイルはロールバックを実行するために使用されます。
ユーザーの対応: サポートに連絡してください。

(C) Copyright IBM Corporation 2004
ご利用条件: http://www.ibm.com/legal/jp/