WS-ReliableMessaging の設定

WS-ReliableMessaging ポリシーでは、使用する WS-ReliableMessaging 標準のバージョン、同期両方向メッセージ交換で WS-MakeConnection プロトコルを使用するためのオプション、メッセージの配信順序、メッセージ配信に必要なサービス品質 (信頼性レベル) を構成することができます。この製品は、 インバウンド・メッセージ上でこれらのポリシーを実行し、それをアウトバウンド・メッセージに適用します。

この管理コンソール・ページを表示するには、次のようにクリックします。 「サービス」 > 「ポリシー・セット (Policy sets)」 > 「アプリケーション・ポリシー・セット (Application policy sets)」 > policy_set_name > [ポリシー] WS-ReliableMessaging.

WebSphere Application Server では、SOAP over HTTP バインディングを使用する Java API for XML-Based Web Services (JAX-WS) 2.0 Web サービス・アプリケーションとあわせて、WS-ReliableMessaging を使用することができます。 Web サービス・アプリケーションを構成して、WS-ReliableMessaging を使用できるようにするには、WS-ReliableMessaging を使用可能なポリシー・セットを付加してください。このポリシー・セットによって、一定のサービス品質 (管理対象パーシスタント、管理対象非パーシスタント、または管理対象外非パーシスタント) が提供されます。

提供されるデフォルト・ポリシー・セットに関連付けられているポリシーは、 編集しないでください。信頼性の高いメッセージング・ポリシーの設定を変更する必要がある場合は、 デフォルトのポリシー・セットのコピーを使用するか、新しいポリシー・セットを作成してください。

Configuration tab

標準
信頼性の高いメッセージ送信に使用する WS-ReliableMessaging 仕様を 選択してください。デフォルト値は、WS-ReliableMessaging Version 1.1 です。サポートされる WS-ReliableMessaging 仕様の詳細は、以下の Web アドレスで 入手できます。
  • The WS-ReliableMessaging specification Version 1.0, February 2005
  • The OASIS WS-ReliableMessaging specification Version 1.1, February 2007
注: .NET ベースの Web サービスを使用する場合は、WS-ReliableMessaging Version 1.0 を 選択してください。
同期両方向メッセージ交換で "MakeConnection" を使用可能にする

このオプションを「True」に設定すると、WS-MakeConnection が使用可能になります。WS-ReliableMessaging との同期両方向メッセージ交換を使用可能にするには、これが標準的かつ効果的な方法です。

詳しくは、the WS-MakeConnection specification Version 1.0, February 2007 を参照してください。

注: .NET ベースの Web サービスを使用する場合は、 このオプションを「false」に設定してください。
メッセージを送信順に配信する

要求の送信側が、応答を受信してから次の要求を送信する必要がある場合には、このオプションを選択してください。

順序どおりの配信を使用可能にする場合は、リクエスター・アプリケーションが、 受信順にメッセージをポーリングすることも確認する必要があります。詳細については、Configuring the WS-ReliableMessaging policy を参照してください。

注: .NET ベースの Web サービスを使用する場合は、 このオプションを選択してください。
サービスの品質
以下のサービス品質のいずれかを選択します。
管理対象外の非パーシスタント (Unmanaged non-persistent) - ネットワークとリモート・システムの障害を許容します
Web サービス・アプリケーションを構成して、デフォルトのメモリー内のストアで WS-ReliableMessaging を使用できるようにすることが可能です。このサービス品質は、最低限の構成で実現できます。しかし、このサービス品質は非トランザクションになります。 ネットワークで失われたメッセージの再送信を許可したとしても、サーバーに障害が発生すればメッセージは失われてしまいます。 このサービス品質は単一サーバー専用となり、クラスターには対応していません。このサービス品質は、z/OS プラットフォームではサポートされません。 デフォルトは、 「管理対象外の非パーシスタント (Unmanaged non-persistent)」です。
管理対象の非パーシスタント (Managed non-persistent) - システム、ネットワーク、リモート・システムの障害を許容しますが、 メッセージング・エンジンの再始動後に状態が破棄されます
このメモリー内のサービス品質オプションは、単一サーバーだけではなくクラスターもサポートしています。このオプションは、メッセージング・エンジンを使用してシーケンスの状態を管理し、メモリーが少ない場合はメッセージをディスクに書き込みます。このサービス品質は、ネットワーク内で失われたメッセージの再送信を許可し、サーバー障害のリカバリーまで行うことができます。ただし、メッセージング・エンジンに障害が発生すると、メッセージは失われてしまいます。
管理対象パーシスタント (Managed persistent) - システム、ネットワーク、リモート・システムの障害を許容します
このサービス品質は、非同期 Web サービス呼び出し用であり、リカバリー可能です。 このオプションは、メッセージング・エンジンとメッセージ・ストアを使用して、 シーケンスの状態の管理も行います。このシナリオでは、メッセージはトランザクション内で 処理され (オペレーションが片方向の「応答不要送信」である場合)、Web サービス要求元 サーバーおよび Web サービス・プロバイダー・サーバーで保持され、 サーバー障害が起こった際のリカバリーが可能です。 サーバーの障害時に正しく送信されなかったメッセージは、 サーバーの再始動後も引き続き送信されます。
注:
  • この 3 つのサービス品質は、アプリケーションがアプリケーション・サーバーにデプロイされるときに、すべてサポートされます。シン・クライアント・アプリケーションやクライアント・コンテナー・アプリケーションでは、最初のオプションのみを使用します。
  • 管理対象外の非パーシスタントのサービス品質の場合、メッセージはメモリーに保管されます。管理対象のサービス品質では、後ろにメッセージ・ストアが続くメッセージング・エンジンで、メッセージが管理されます。WS-ReliableMessaging (デリバリー・バインディング) の設定 のフォームで、 バスおよびメッセージング・エンジンへのバインディングを指定します。 選択したサービス品質が「管理対象外の非パーシスタント (Unmanaged non-persistent)」である場合は、メッセージング・エンジンへのバインディングを使用しないため、バインディングを指定しても無視されます。



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